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2016-05-17 00:00
(連載2)石油安に思う:独占、寡占、利権からの脱却
赤峰 和彦
自営業
石油利権に連なる人びとの意識は時代に逆行しています。これからの時代では、CO2を多く排出する化石燃料などではなく、クリーンエネルギーを使うことが強く求められています。CO2の削減と経済成長を両立・調和させる考え方が国際社会に浸透してきたからです。中東の産油国も原油輸出だけに頼らず、別の産業も推進する動きになっているし、国際社会全体が石油に代わる代替エネルギーの開発を推進する動きになっているのです。
昨年の12月に開催されたCOP21(第21回国連気候変動枠組み条約締結国会議)には、世界最大のCO2排出国の中国とアメリカが加わり、地球温暖化の解決に向けた歴史的な協定が締結されましたが、実は、それをリードしたのは日本の安倍総理でした。総理の演説はエネルギー不足の途上国に希望を与えるもので、「地球の中心部にある地熱エネルギーを取り出し、アフリカにクリーンな電気を届ける」「電力網が張り巡らされていない地域に、太陽光で光を灯す」といった斬新な提案をしました。
当然のことながら、安倍総理の提言は、日本でも実施されます。石油に代わるクリーンエネルギーへの移行はアメリカのオバマ大統領の主張とも連動しており、従来の独占的なエネルギー利権を崩すきっかけとなりそうです。新しいエネルギーの開発や活用に伴い、旧来の利権を守ろうとする勢力による大きな抵抗が予想されます。また、代替エネルギーに再び利権がからんでくると、「人々の暮らしを豊かにするエネルギー」という本来の目的が汚れてしまいます。そのためにも、単に旧来利権に関わった勢力の参入を阻止するのではなく、利権が入り込まない仕組みづくりが急務だと考えます。
これからの世界は、独占することによってではなく、分かち合うことによって運営されるべきです。「奪い合えば足りないものも、分かち合えば余る」という日本人の文化と感性でこの仕組みを構築したとき、日本は世界の光になり得ると思います。(おわり)
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