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2007-03-14 00:00
連載投稿(3)首相公選制の実現を
小山清二
特許庁先任審判官
首相公選制であるが、目下賛否両論で国論が大きく分裂しているが、主権在民の精神から言っても、民意を直接反映させるためにも、是非とも実現させるべきである。現在の議院内閣制では、国民の意思と国会議員の意識とが大きく乖離している。国会議員になればどうしても利権獲得に奔走し、国家社会のためにということを第一義的に考える情熱を喪失していく。それに国会議員と言えども、年功序列の社会である。早急には変革される見通しは全く期待できない。そういう意味で、直接民主制を実現する意味でも、主権在民を実現する意味でも、首相公選制を達成していくべきであろう。
首相公選制はポピュリズムの人気取り投票に堕落して行くという懸念が表明されているが、むしろそうならないように、有効な制度を作り、国民の意識を向上させ、被選挙権者及び選挙権者の年齢を引き上げる等の対策を講じて、政策本位、人物本位の選挙にしていくことが重要であろう。議院内閣制のイスラエルで首相公選制が失敗し、廃止されたが、これは多党化が大きく関係しているものと思われる。従って、多党化を制限すること、主権在民の元に内閣総理大臣を元首とすること、人気投票のような選挙を排除すること、などの努力が求められる。米国方式のような州別に大統領選挙人を選出する制度は不完全な直接制で好ましくはない。
首相公選制は天皇元首制と矛盾するという考え方もあるが、主権在民下においては総理大臣こそが国家元首であり、天皇元首という考え方は天皇主権的な、明治憲法的な発想である。天皇陛下は最高の権威者であるべきであり、権力的側面は公選制により選ばれた総理大臣が有するべきものと考える。元首とは外交や政治に対して責任を負うべき存在であって、実に最高権力者に他ならない。天皇陛下をそうした責任を負う危険な地位に引きずり込んではならず、天皇制の未来永劫に亘っての継続性を謳うならば、天皇陛下は尊厳にして最高の犯すべからざるの権威者に限定しておくべきものと思われる。(おわり)
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