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2016-09-13 00:00
(連載2)米国の影響力低下と日本の対応
四方 立夫
エコノミスト
第一に、中国が海警局を設立以来、急速に大型の巡視船を増強していること鑑み、日本もその海上保安庁を強化し、質量共に対抗しうる巡視船を尖閣周辺海域に常時派遣する。
第二に、実質20兆円とも言われる中国の巨大な軍事費を睨み、早急に我が国の防衛費をNATOが加盟国に求めているGDP比2%に引き上げ、軍産の垣根を取り払い官民一体となった軍事技術の開発を行うと共に、「同盟国」に対する積極的な武器供与を通じ、軍需産業を育成する。更に、サイバー戦に備えたIT人材を発掘し育成する。
第三に、最悪の事態に備えた極秘裏の政官トップレベルでの核技術開発を促進し、国際関係に携わる政官民有識者の間でコンセンサスを醸成する。
第四に、ASEAN並びにインドに対するインフラ整備等のための政官民一体となった投融資、技術移転、人材育成、等による戦略的パートナーシップを構築する。
冷戦が終結し米国を盟主とする自由主義陣営が勝利し、米国流の「自由と民主主義」が世界を席巻すると思いきや、ソ連という最大の脅威が崩壊したことから、かかる動きをむしろ「内政干渉」と捉えて反発する国々が続出している。「市場経済の導入→民主化」が期待された中国が「国家資本主義→独裁→領土拡張」への道を急速に歩みつつある。しかし、中国によるアジアの支配は、中国以外の全ての国々が望まないもであり、我が国は積極的に価値観を共有するアジアの国々と協働し、中国の拡張を「ヘッジ」しつつ、「共存」を図るべきである。孫子の兵法に言うとおり、「百戦百勝は善の善なるものに非ず」、「戦わずして人の兵を屈するは善の善なるものなり」である。(おわり)
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