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2018-06-12 00:00
メディアのトランプ外交の報道に疑問を感じる
赤峰 和彦
自営業
メディアや評論家らは、執拗にトランプ外交を批判し、暗に失敗さえ期待する声が見受けられます。既存の政治的価値観や政治の慣習にとらわれている人たちには、トランプ大統領の外交手法が奇異に見えて仕方がないようです。しかし、彼らは、安全な場所の上に立ちながら、変化を嫌うので、彼らの思考を超えたトランプ大統領の行動を理解することは難しいように思います。トランプ批判の殆どは、自分たちの主張を受け入れてくれないトランプ大統領への怨嗟に基づくものではないでしょうか。
その一方、米メディアがトランプ大統領を批判する理由の一つには、中国マネーで汚染された一部メディアの存在があります。彼らは、対中強硬路線をとるトランプ大統領に対して、妨害工作を行っています。人格攻撃を行い、世論を反トランプに誘導させようとしているのはそのためです。しかし、その効果は薄く、米国民の意識はトランプ大統領の独特で型破りなスタイルに戸惑いを見せているだけのように感じます。
トランプ大統領が「型破り」と評される理由に、自分の考えを貫き通す意思の強さがあるように思います。彼の特徴は、「新しい秩序を形成するために既成の秩序を壊すこと」が自分の使命だと考えていることです。時代の潮流や人々の政治意識が大きく変わる時代の前には、必ず変革者が現れ、古い秩序を壊し、新しい秩序の構築をはかっています。そうした人物にトランプ大統領は自らを重ね合わせているのではないでしょうか。例えば、ヘレニズム文明の礎を築いたアレクサンダー大王、中国大陸を統一して中央集権国家の形態をつくった秦の始皇帝、ローマ帝政の基礎を構築したジュリアス・シーザー、そして、アンシャンレジュームを崩壊させ、政治を市民の手に届くところまでもたらせたナポレオンなどがあげられます。トランプ大統領は彼らと同じことをしています。激しい批判の中でも、ことを成し遂げようとしているのはそのためではないでしょうか。
トランプ外交を論じるにあたっては、従来のメディア情報に加えて、トランプ大統領自身が発するツイッターにもアンテナを張り、今、トランプ大統領が何を考えているのか、その考えを知ることも大切だと思います。その際、トランプ大統領の考え方の基本には、安倍総理の「自由で開かれたインド太平洋戦略」があるので、安倍総理の外交発言を確認することも必要ではないでしょうか。
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