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2019-05-14 00:00
(連載2)政治資金献金から見る2020年米大統領選挙
古村 治彦
愛知大学国際問題研究所客員研究員
『ワシントン・ポスト』紙のミッシェル・イー・ヒー・リー記者が、今回の大統領選挙に立候補する人々の政治資金に関し、200ドル以下の献金者が全献金者に占める割合を調査した一覧を発表しました。これは小口献金者が多いか、少ないかの一つの指標となります。トランプ大統領で55%という数字が出ています。これは一般庶民が政治献金をしているということを示しています。一口当たり34ドル、200ドル以下の献金が過半数(55%)を占めるという2つの数字から、トランプ大統領を評価し、支えているのは一般庶民であるということが明らかです。
民主党ではバーニー・サンダースが84%、エリザベス・ウォーレンが70%と高い数字を出しています。小口献金が圧倒的であるのに、1000万ドル近い献金を集めているのですから、こちらも一般庶民が支えているということになります。一方、全国的な知名度が高く、メディアでも報道される機会が多いのに人気が高まらないコーリー・ブッカー連邦上院議員(ニュージャージー州選出、民主党)とカーステン・ギリブランド連邦上院議員(ニューヨーク州選出、民主党)はそれぞれ16%、17%となっています。
ブッカー、ギリブランドの人気が高まらないので小口献金が集まらないという見方も出来ますが、そもそもウォール街との関係が深く、金融機関や投資会社、法律事務所からの献金が多いので、一般庶民からの人気が高まらない、それで献金も集まらないし、支持率も高まらないということになっていると考えられます。
報道によると、民主党側では2016年の大統領選挙での敗北が尾を引いている、ということです。数千万円、数億円規模の献金や資金集めが出来る人たちは、ヒラリーが勝利をして、外国への大使や政府の役職を狙っていたのに、そうした思惑が消え去ってしまったということで、臆病になり、様子見をしているということです。また、大口献金者たちの中には、勝利をするだろうと考えているジョー・バイデン前副大統領が出馬するのを待っている人たちもいるようです。しかし、現職大統領が有利な上に、トランプ大統領は圧倒的な資金を既に集めています。トランプ陣営の責任者が「圧勝を目指す」という言葉はあながち見栄やハッタリではないということになります。(おわり)
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