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2019-07-21 00:00
(連載1)「境界線」に立つ香港人
宇田川 敬介
作家・ジャーナリスト
改めて素朴な疑問について考えてみたい。習近平政権にはなぜかくも国際的批判が集まるのか、と。多くの人にこのことを聞いた場合、「共産主義の国だから」あるいは「共産党の一党独裁だから」というような答えが出て来る。しかし、それでは何かが違う。それらが理由だとすれば、以前の胡錦涛も、江沢民もみな同様の評価を受けていたはずだし、また、その評価のレベルは三人とも同じになるはずである。
しかし実際のところ、中国共産党内部の派閥で比較してみても、旧太子党出身の江沢民派や共産党青年団(団派)の胡錦涛派と、新興勢力である習近平の派閥とでは、たとえば日本国内でも、明らかに人気の出方が違う。というよりは習近平になって明らかに中国に対する警戒感が強くなった印象は否めない。
一つの理由に、中国による科学技術面での台頭が考えられる。近年、中国の科学技術開発の水準が着実に伸長し、それに伴い軍事面での勢力も拡張しており、中国に対する警戒感が相応に高まった、ということである。もう一つの理由に、経済面での大国化が挙げられる。つまり、改革開放経済が大きく進み、日本のGDPを超える状況になったことで日本経済との間にひずみや摩擦が生じたということである。
また、アメリカのトランプ政権が習近平政権と対立し強硬な姿勢をとっているということも、こうした状況を助長する背景となっているかもしれない。さらに中国人のマナーや、節操のない爆買いなどといった話も出てくるだろう。しかし、もっとも大きな理由は、やはり習近平政権になってから、共産党政権の「権威主義の度合」がそれ以前に比べて、はるかに高まったということであろう。(つづく)
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