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2019-08-19 00:00
改憲はその過程が大切
船田 元
衆議院議員(自由民主党)
参院選では、結果的に与党の勝利に終わったが、一部野党も巻き込んだ改憲勢力が、引き続き参院で3分の2を確保できるかどうかは微妙であり、政界やマスコミの注目度が高まっている。確かに衆議院と合わせて改憲勢力が3分の2を確保していることは、今後の改憲議論を促進するために、大切な要素の一つではある。しかしこれまで改憲議論に深く関わっていた私としては、絶対条件ではなく、むしろ議論を難しくしている側面も指摘したい。
両院で3分の2を確保しているという状況は確かに改憲のハードルを下げているが、このことが改憲に慎重な多くの野党を神経質にしている。そして、必要以上の警戒心を抱かせ、審査会での議論になかなか応じないという影響を与えている。
誤解して欲しくないが、警戒をさせないように選挙に手心を加えるべきだとは、毛頭考えていない。要は3分の2を超えていようといまいと、憲法改正の現場では冷静な話し合いが大切だということだ。野党との話し合いがきちんと行われ、出来れば一部野党との合意を得て、改正原案が作成されることが理想である。
憲法改正手続きにおいて、最も難しく重要なことは国民投票である。与党あるいは他の改憲勢力が強引に改正原案を発議した場合は、国民投票でしっぺ返しを食らう危険性がある。逆に、与野党が冷静に話し合った上で結果として野党が反対であっても、国民投票は上手くいくはずだ。政治は結果が全てという場合も多いが、憲法改正においてはその過程が大切であり、それを国民に見せることがより大切だと思う。
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