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2019-09-02 00:00
(連載1)潮目を迎えた韓国政局
荒木 和博
拓殖大学教授・特定失踪者問題調査会代表
日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄について、石破茂・元自民党幹事長は「わが国が敗戦後、戦争責任と正面から向き合ってこなかったことが多くの問題の根底にあ」ると自身のブログに書きました。「頑なになっている日本にも問題があるのではないか」という意見はときどき聞きますが、私見を述べますと、今回の場合においては、それは100パーセント間違っています。日本側の輸出管理の強化は、制裁という強いレベルではなく、一般国と同様に扱うというだけのことです。制裁をするというならこれからですが、まだそのような話には至っていません。
これに対してGSOMIAを破棄するというのは、実質的な被害は大きくないものの、韓国が自ら「日米韓の連携」を崩すわけですから、これを軸に北東アジアの安保体制を作ってきた米国としても当然懸念を強めることになります。逆に言えば文在寅大統領にとって北朝鮮の方が日米より大事だと言ってしまったようなものです。
石破さんは「戦争責任」という言葉を使いましたが、「戦争責任」という意味で、多くの人々が忘れていることがあります。朝鮮戦争に関する戦争責任です。韓国が全く準備できていない段階で、北朝鮮人民軍が奇襲南進したことによって勃発した朝鮮戦争は、朝鮮半島の大部分を戦場とし、南北の軍民合わせて500万人以上、実に人口の6人に1人が亡くなったとされています。さらに南北に引き裂かれた離散家族は1千万とも言われました。文在寅大統領がこの北朝鮮の戦争責任について言及したことは、ただの一度もありません。「向き合ってこなかった」というより、北朝鮮側の人間だから触れないのでしょう。
今回のことは、日本側がどうこうではなく、現在の文在寅政権に全ての問題があります。また、このような文在寅政権に対して、韓国内でも批判は高まっており、去る8月15日には、10万人以上の反文在寅デモが行われ、ソウルの中心部太平路を埋め尽くしました。日本ではあまり報道されませんが、日韓関係を無用に悪化させる文在寅政権に対し不満は高まっています。(つづく)
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