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2007-08-09 00:00
中国産製品への報道のあり方について
伊東道夫
会社員
2007年5月23日、パナマやドミニカ共和国で中国産の練り歯磨きから致死量の有毒物質ジエチレングリコールが検出され、死者が出たことが報道された。7月13日には、ダンボール肉饅頭事件、つまりは露天商がダンボールを細かくして野菜と混ぜ饅頭につめて客に出していた事件が報道された。その他にも、国営遊園地において、ディズニー・キティーちゃんの偽キャラクターが使用されていた事件、オリンピック招致合戦の最中にオリンピック委員会の関係者が視察に来たとき、冬にもかかわらず本来枯れているはずの芝が緑に塗装されていた事件などが、世界中で騒がれている。また、最近では、中国産製品の品質の問題が良く取り上げられるようになった。例えば、2006年8月にアメリカで中国製のタイヤが破裂し、死亡者が出て、中国の生産業者が生産したタイヤに問題があるとして、批判的に報道された。また、日本でも中国製土鍋から基準値を上回る鉛が検出されたと報じられている。
こういった問題は確かに重要で、知っておきたい情報ではあるが、少し興味本位にすぎる報道もあるのでないか。ここで注目したいのは、アメリカの牛肉問題のように一つの問題点について報道されるのではなく、短期間のうちに多くの問題点が報道され、いかにも中国製は全体的に品質に問題があるが如く理解されてしまうことである。一般的にある国の状況を理解しようとするとき、多方面から情報を収集し、分析を行っていくべきものである。その情報収集の過程において、メディアが発信する情報は重要なものであるがゆえに、もしメディアが行き過ぎた報道を行っていたとすると、間違った理解を広げてしまう危険性がある。
上述したダンボール肉饅頭事件について言えば、後日放送局の捏造であったことが発覚した。放送局のずさんな運営が批判されて、この事件は終局に向かったかに見えるが、中国ではこういったことは氷山の一角にしかすぎず、至る所で散見される。海外メディアが中国の内情を海外に報道する場合には、慎重な態度と分析によって報道していただくことを切に望んでいる。
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