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2020-02-09 00:00
(連載1)松本修氏の緊急レポに中国政局の深部を読む
葛飾 西山
元教員・フリーライター
年末年始から中国の武漢に端を発した新型コロナウイルスの流行は、中国全土にとどまらず全世界に拡大してしまい、ヒト-ヒト感染が確認されるまで悪化してしまっている。また各国は防疫のため、中国からのヒト・モノを締め出さざるをえない状況にある。世界第二位の経済大国で世界の工場である中国が締め出された状況が長く続くと、世界経済に影響が出てくることは必定であり、ことは中国だけでなく、世界各国が協働して取り組まなければならない所まで来ている。
常識的に考えれば、国連が国際医療・研究チームを早急に組織して中国に送り込み、何としてもウイルスの蔓延を鎮静化させなければならないところだが、ことはそう簡単ではないようだ。2月7日に習近平総書記とトランプ大統領が電話会談をした際、トランプ大統領は専門家派遣などの全面的支援の用意があると申し出たそうだ。しかし、習近平総書記は、中国は素早い対応を取っており、既に防疫の人民戦争を展開していると伝えたという。
もしこれが事実なら、中国はアメリカの支援申し出をやんわりと断ったことになる。この期に及んでもなお、外国、特にアメリカの干渉は御免被りたいのかと勘繰りたくなる。人民戦争とはいかにも中国的だが、WHOが中国に忖度して対応が後手に回っている現状を鑑みれば、笑い話では済まされない。
こうした中で、最近、注目に値する指摘がなされた。e-論壇「議論百出」に2月7日付で掲載された、元防衛省情報本部分析官で国際問題評論家の
松本修氏による緊急レポート
「新型肺炎に関する中国の対応再論」がそれである。松本氏の指摘を簡単にまとめれば、次の3点となろう。1.日本の一部メディアは「中国指導部が初期的対応の誤りを認めた」と報じたが、そのような文言は中国側のソースにはなく、むしろ習近平総書記が担当者に発破をかけたものと言える。2.中央疫情対応工作小組のメンバーは国務委員クラスで固められている中で、北京市党委員会書記の蔡奇氏が入っている。その一方で、党中央軍事委員会委員が含まれていない。3.今後のウイルス対策や治療は解放軍の医療部隊が中心になっていく。(つづく)
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