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2020-03-13 00:00
(連載2)米民主党ブティジェッジに4年後はあるか
古村 治彦
愛知大学国際問題研究所客員研究員
さて、ブティジェッジの撤退演説の際に、支持者たちは「2024!」と声を合わせて叫んだ。「2024年の大統領選挙では頼むよ!」ということであるが、果たしてブティジェッジにその目があるのかどうか。筆者は可能性は低いと言わざるを得ないと考える。年齢に関しては4年後でも40代はじめであり、朝5時からジムに行って汗を流してスリムな体系を維持するなど健康維持に努めていることから、大丈夫であろうが、問題は以下の2点だ。
まず、ブティジェッジは非白人からの支持獲得に苦闘していた。アフリカ系アメリカ人に関しては、市長時代に市政史上初のアフリカ系アメリカ人の警察本部長を、法プロセスを逸脱した盗聴を行ったとして更迭し、同層の評判が悪くなった。また、アフリカ系アメリカ人には同性愛者を忌避する傾向が強い。これはヒスパニック系も同様で、ヒスパニック系に多いカトリック信者もまた同性愛者を忌避する傾向が強い。また、そもそも、白人で「完璧なエリート」であるというところが生理的に受け付けないということもあるようだ。
次に、各種世論調査でもはっきり出ているが、ブティジェッジは自分と同世代から下の若者たちからの人気がない。彼自身が属するミレニアル世代(20代半ばから30代後半まで)とZ世代(投票ができる18歳から20代半ばまで)の民主党支持者の圧倒的多数は「民主社会主義者を自認する」サンダース支持である。ブティジェッジが持つエリート臭も相まって、同氏の人気は低い。4年後となればこの世代はますます民主党内で存在感を増していく。逆に自らを支持してくれていた高齢者は自然減する。彼が得意だったであろう勉強で例えるならば、4年後までに苦手科目の克服、非白人と若者からの支持獲得が必要となる。
更に言えば、2024年に民主党がどのような状況になっているかは不明だ。分裂しておらず、また今年のように大統領選挙予備選挙ができればよいが、先行きはいささか不透明だ。(おわり)
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