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2020-10-29 00:00
(連載1)党派的運動集団としての「憲法学者」
篠田 英朗
東京外国語大学大学院教授
日本学術会議の問題をめぐり、日本の恥部がいくつか露呈したように感じている。その一つが、「憲法学者」なるものの存在だ。日本学術会議は、文系学者が会員の3分の1を占めているだけでも不思議なのだが、そのうちの2割以上が法学者にあてられてきたことも不思議である。さらにその法学者のうちの少なくとも3分の1程度が共産党系の民主主義科学者協会法律部会の元理事などで占められてきたのは非常に不思議である。
従来から共産党に近い学者が多いとされる「憲法学者」集団は、日本学術会議の既得権益に深く入り込んだ集団である。ひょっとしたら、ここはあえて黙っておこうという配慮が働くのかと思えば、全く逆になっていることに茫然とする。「憲法学者」は、極めて統制の取れた運動家ロボット集団のように「学問の自由を守れ」といったことを叫び、何か人類史に残る弾圧でも起こったかのような仰々しい言葉を並べて自らの不幸を嘆き続けている。
多少なりとも関心がある者には自明であったことが、今回の事件でさらに広く露呈したのではないだろうか。つまり、日本社会における「憲法学者」という集団が、党派的運動家であるということがである。なぜそう言えるのか、三つの観点から説明しよう。
第一に、憲法学者は、議論よりも運動を重んじる。百歩譲って、日本学術会議問題に学問の自由の論点が関わる点があるとしよう。しかし世間一般では、多くの人々が、私も含めて、学問の自由の論点は関係がないと公に述べている。学者ではないが、日本の内閣総理大臣も、内閣法制局の確認を得て、そう述べている。それなのに、「これが学問の自由の侵害であることに憲法学者の間で一切の異論はない、だから菅政権は退陣せよ!」といったことを記者会見を開いて集団で主張することが、憲法学者なる社会集団の特殊性の一端を示している。(つづく)
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