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2020-11-02 00:00
(連載1)「隠れトランプ支持者」と米世論の乖離
古村 治彦
愛知大学国際問題研究所客員研究員
前回、2016年のアメリカ大統領選挙の投開票日の特集番組での専門家たちの様子を覚えておられる方も多いだろう。アメリカは国内時差の関係で、東部から順に投票が締め切られ、開票作業が始まる。カリフォルニア州では投票が続いていても、ニューヨーク州では開票作業が始まるという具合だ。それで、東部の各州から順々に結果が出る。
当時、アメリカ東海岸の各州でヒラリーが順調に勝利を収めていたが、副大統領候補だったティム・ケイン連邦上院議員の出身州ヴァージニア州で大接戦という速報が流れた。これでまず「おやおや」とまずなり、フロリダ州でもまだ確報が出そうなものなのに結果が出ない。「あれあれ」となり、やがて、フロリダ州でトランプ勝利となった。専門家たちは、このときはまだ余裕で、ヒラリーは五大湖周辺州で勝利すると自信を見せていた。御存知の通り、五大湖周辺州での結果が出てくると、専門家たちは顔面蒼白、もしくは顔面が真っ赤になり、番組はお通夜状態になった。
この専門家たちの気持ちは分かる。彼らは自分たち自身の調査手段を持たないから判断の基準にするのは各種世論調査しかない。それらの結果ではヒラリーが勝っていたではないか、ということになる。この出来事は、今回の大統領選挙での各種世論調査を信頼する人を減らした。前回の選挙から、世論調査の結果の正しさについて懐疑的な見方がより多く出るようになったのだ。
今年の大統領選挙に向けて数百、数千の世論調査が実施されてきた。日本でも「バイデン氏大量リード」というニュースが繰り返し流されてきた。その根拠となっているのが、各種世論調査の数字だ。ところが、この数字の信頼性が揺らいでいる。そうなるとその報道内容自体も揺らぐことになる。日本に住んでいる専門家の場合、私たち素人とそんなに変わらない。アメリカでの報道を見て、各種世論調査の数字を見て、判断するしかないのだ。(つづく)
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