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2021-01-23 00:00
(連載2)日本政府に賠償命令を出した慰安婦判決の今後の影響
松川 るい
参議院議員
実態は、貧しい家庭の女性たちがその貧困から逃れるために自ら、または、両親に売られてお金を稼ぐために慰安婦となった例が大半だ。慰安婦の半分以上は日本人であり、これは共通した背景事情だ。むろん、仲介した朝鮮人の仲介業者が甘言を弄してだまして連れていかれた例はあっただろう。また、日本軍が慰安婦を新聞広告など含め募集をしていたことも事実であり、日本軍が募集しなければ慰安婦という形では存在しなかったではないかと言われればそれはそのとおりだ。日本軍は、慰安婦の移送の便宜をはかることに関わるなどした。
軍がこうしたことに関与することは不適切であるという現代のハイモラルグラウンドな観点から日本政府は謝罪もし、アジア女性基金、2015年の慰安婦合意など様々な可能な限りの措置を行ってきた。アジア女性基金では韓国人慰安婦については1人550万円の償い金、慰安婦合意では一人1000万円を支払っている。実際、慰安婦合意においては47人の元慰安婦のうち大半にあたる35人が既にを受領している。日本は既にできる限りの救済を行い、それは当事者である女性たちによって受け取られているのだ。挺対協が邪魔しなければ本来はもっと多くの女性達が受け取ることができたはずである。
今回の判決は、こうした日本政府がこれまで行ってきた努力と既に行われた救済を無視するものだ。特に2015年の慰安婦合意については、韓国政府自身が今回述べているように「日韓政府の公式な合意であり、現在も有効」なのだ。したがって、今回の判決は韓国政府自身の努力すら無視するものだ。自国政府の立場すら無視して、一韓国の地方裁判所が国家間の関係をここまで貶めることが許されるのか。
そもそも、慰安婦問題を含めすべての請求権については1965年の日韓請求権協定で解決済である。日本政府は当時の韓国の国家予算の1.6倍にあたる5億ドルの支払いを行うだけでなく、米国政府調査によれば53億ドルという当時の韓国の国家予算の18倍に当たる官民の在外資産を放棄して朝鮮半島においてきた。韓国分だけで換算しても、当時の韓国の国家予算の10倍には当たる価値である。(つづく)
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