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2007-09-12 00:00
今やピークアウトした石油生産
近藤 哲次
公務員
原油価格が着実に高騰する中、OPEC 総会で 50万バレル/日の増産が決定されました。しかしそれは OPEC 内でわずか2% 足らずの上乗せに過ぎず、全世界では文字通り、焼け石に水です。それを受けた石油価格(WTI)の終値も、その直後に最高値を更新しました。唯一生産余力のあるサウジアラビアが、米国の強い圧力に押されて形ばかりの増産決定をしたのでしょう。
原油は、見せかけの産出量もついにピークにきたとみえます。オイルピーク後半の産出量は、EPR ( Energy Profit Ratio = エネルギー利益率 ) の劣化で、ネットでいくともう半分もありません。ネットで考えれば、もうピークアウトした、と完了形で表現すべきときに、今あるのではないのでしょうか。原油生産の現場では、二次、三次回収で見せかけの産出量維持に躍起になっていますが、それはピークアウト後の減耗を急激にするもので、世界の危機を一層深めるだけであると思われます。
エネルギー産業人や政策立案者は何を考えているのでしょう。原子力発電は、放射性廃棄物処理のために気が遠くなるような時間と資源が費やされます。そのことを考えると、原子力発電は未来人に対する収奪以外の何ものでもなく、倫理的に許されるものではありません。あるいはバイオ・エタノールがその答えの一つだと言うのなら、それは極めつけの愚者と言う他ありません。
石油文明の終焉とともに、信用経済の崩壊、政治・文化の現行諸制度の崩壊は不可避です。このまま無策で推移すれば、我が国は飢餓に直面することを何よりも危惧しています。そしてこの点、問題が生死に関わることだけに、個人レベルでは政府には何も期待してはいけないとも考えています。
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