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2021-03-10 00:00
(連載2)「新X論文」:長期的な対中戦略の必要性
松川 るい
参議院議員
そのための手段として、中国内政に習近平に批判的なエリート達(実はいっぱいいて共産党内では習近平反対派と賛成派との間で分断されている)に影響を与えるべし。「2013年までの中国」に戻れば米国は中国と協調して共存できる。実現のための手段として、米国自身の力を回復し、かつ、米国の同盟国・パートナー国と連携して経済的、政治的な中国依存を減らし、軍事的にはレッドラインを明確にして中国の行動を抑止する。これを何十年か続ければ達成される。(なお、その過程の中で、中国人民自身が中国共産党一党独裁体制に疑問を持つ可能性もある。)」ということだと思う。
新X論文に賛同する声がある一方で、多くの反論もある。典型的な論点は以下のとおり。最も多いのは、習近平氏個人に集中することという新X論文の核心についての異論のようだ。筆者も最初から反論がこの点に集中することは予想した上で執筆したようだ。
(1)習近平個人をターゲットにすることは無意味である。なぜなら、習近平前の中国の指導者たちも習近平と同じ考えを持っていたわけで、米中の緊張関係は前任者たちのときからあった。習近平が降板したとしても中国の問題はなくならない。(Paul Heer他)
(2)習近平への集中は中国の反発を呼びエスカレーションを招く。
(3)習近平以外の中国のエリートの考えをどのようにして変更させるのか。米国は中国の内政に影響を及ぼすことに成功したことがないではないか。(Daniel Larison)
(4)新X論文は余りにも中国脅威論に偏っている。中国はさほど野心家ではない。世界覇権を狙ってはいないし、領土拡張主義者でもない。既存の秩序を壊す気もない。中華の強権的世界秩序を築くことなど到底できずそのような目標を追求することは中国にとって有害無益とわかっている。(Daniel Larison)
(5)米国が世界のリーダーに再びなろうというのは無理。そんな力はないのであって、現実を受け入れて普通の国になるべきだ。トランプ政権下で随分信用を無くしたこともある。(Daniel Larison, Martin Wolf)
(6)ロシアと接近なんてとんでもない。
とりあえずの私の感想は次のようなものだ。(つづく)
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