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2021-07-27 00:00
(連載1)都議選の結果を踏まえ自民党はどうすべきか
船田 元
衆議院議員
先般行われた東京都議選は、自由民主党にとって厳しいものであった。自民党は都議会第一党には回復したものの、都民ファーストの会とは2議席という僅差である。選挙前には50議席は堅いと言われていたが、33議席という予想外の結果になった。自民党と公明党を合わせても56議席で、過半数の64議席に遠く及ばない。
原因は油断ではないかと指摘する向きもあるが、もっと深刻ではないか。目先の問題としては、観客を入れてオリンピック・パラリンピックの開催を強行しようとしていたことに批判が集まったこと。東京では新規感染者が減らず、むしろ増加気味なことに政府の無策を感じたこと。これまで飲食店などへの時短や休業の要請が繰り返されたことで、多くの都民の間でコロナの感染防止策に嫌気が差したこと。ワクチン接種を拡大した矢先に、ワクチン不足で予約が一時中断するなど、不手際が目立ったことなどだ。批判の多くは都政よりも国政に向けられていると思って間違いない。
さらに根本的な原因を探ると、過去の政府・自民党をめぐる不祥事に突き当たる。森友問題が赤木ファイル公開で再燃したこと。桜を見る会やカジノ疑惑、河井夫妻の大規模買収事件などでは、未だ明確な決着がついていない。これらは当時の自民党や安倍政権内部の驕りや油断の象徴であり、ボディブローのようにジワジワと自民党の体力を失わせつつある。
確かにコロナ禍は我が国にとって、スペイン風邪以来100年ぶりあるいは初めての経験であり、如何なる政権であっても難題だが、後手後手に回ってしまっことは明らかだ。立憲民主党を筆頭とする野党勢力が、国民に響く明確な対立軸を示し切っていないので与党勢力は何とか持ち応えているが、選択肢となりうる政党があれば国民の支持は雪崩を打ってそちらに移動するはずだ。選挙区を回っていて、かつて自民党が下野した時に似た重苦しい空気を感じた議員は私だけだはないはずだ。政権交代の可能性も孕んだ危機的状況にあることを、政府与党は肝に銘じなければならない。(つづく)
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