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2021-10-07 00:00
ウィズコロナの体制を明確に
船田 元
衆議院議員
先日9月30日をもって、多くの都道府県に出されていた緊急事態宣言と蔓延防止重点措置が解除になった。しかし全く制限を無くしたわけではなく、都道府県知事が決める地域独自の制限は残る。また大規模イベントなどでの人数制限も、段階的に解除されていくようだ。今回の宣言は長いところで2ヶ月半にも及び、多くの飲食店では我慢の限界を超えていたと言ってもよい。全国で制限のない状態は4月半ば以来とのことなので、我々の気持ちも軽くなり、街中の活気が戻ることを期待せずにはいられない。
しかし感染症の専門家に合わせると、感染拡大の第6波は、ワクチン接種がかなり進んだとしても、空気が乾燥する晩秋から初冬にかけて必ず来ると指摘している。感染に対する油断や人の流れの活発化によっても、第6波は避けようがないようだ。ポストコロナと呼べるような状況はまだまだ先のことであるため、ウィズコロナ、すなわちコロナとどう上手く付き合っていくかが、今後の大きな課題となる。
感染拡大が一旦落ち着いた今、我々がやるべきことは、まず逼迫していた医療提供体制をもう一度見直し、いざという時にコロナ専門病床を迅速に拡大できる体制を作ること、地元医師会と協力して、宿泊所待機や自宅待機の患者をケアするシステムを構築すること。また希望者全員のワクチン接種を確実に終わらせることや、3回目のブースター接種の準備を急ぐこと。治療薬やワクチンの飲み薬の国内開発を急ぐなどして、新型コロナ感染症をインフルエンザ並みの5類感染症に格下げできるようにしなければならない。
一方でコロナ禍による経済の疲弊は、一日も早く立て直さなければならない。そのためにも国は数十兆円規模の補正予算を組む必要があり、岸田総裁の指摘は正しい。具体的には昨年秋に実施したGOTOキャンペーンを改良して、旅行、旅館・ホテル、そして飲食店の経営改善に直接役立つものにすること。昨年行った持続化給付金、家賃補助の再実施、雇用調整助成金特例措置の延長も検討したい。特に給付金関係では、粗利保証とまでは行かなくても、企業規模や売り上げに応じた、よりきめ細かな金額設定が望まれる。これらの対策を徹底することにより、仮に第6波が来ても、これまでのような強力な行動制限を加えなくとも、感染が一定程度に抑えられるようにしなければならない。ウィズコロナの態勢に向けた取り組みを始めなければならない。
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