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2021-10-13 00:00
(連載1)激動の9月を振り返って
松川 るい
参議院議員
岸田内閣が発足しました。岸田総裁は、成長と分配の好循環の新しい資本主義を提唱されましたし、また、安全保障においても、敵基地攻撃能力保有の議論についても積極的に行っていくとおっしゃっておられました。今回の総裁選では、多様な候補が(しかも4人中2人が女性!)多様な論点について多様な考えを国民の皆様の前で堂々と論戦を戦わせた新しい自民党を感じさせる総裁選でした。岸田総裁は、「聞く力」に優れた包容力ある素晴らしいリーダーとなられることを期待しています。
自分の個人的関心事に引き付けていえば、今回の総裁選は、日本の安全保障の議論を進めていく上で極めて有益だったと思っています。なんといっても、安全保障について、高市候補が防衛費倍増、敵機基地攻撃能力や中距離ミサイル配備の検討まで踏み込んだご発言をされ、4候補がこれら論点について国民の前で議論を行ったことにより、安全保障の今後の喫緊の課題について、ほぼタブーが無くなったと感じるのです。そのこと自体が非常に大きな成果だったと思います(総裁選前は、「敵基地攻撃能力」なんて話をするのも結構勇気がいったことを思い出して下されば言わんとすることがわかって頂けるかと)。
さて、先日セミナーを催したのですが、そのテーマは「経済安保」でした。とはいえ、半導体のサプライチェーンとかサイバーセキュリティという「守る方」の話ではなく、攻める方の話です。具体的には、ずばり「海外装備移転」。これは、私が防衛政務官に就任する前からずっと取り組みたいと思っていたテーマなのですが、この1年でより問題意識が明確になりました。現行の国家安全保障戦略(2013年)もそろそろ9年であり、中国を巡る安全保障情勢も大きく変わっており改訂が必要だと思います。その中でも、海外装備移転や防衛産業保護について安全保障政策であると正面から捉えなおして、様々な障害を取り除きより積極的に臨める体制を作るべきだという方針を打ち出したほうがよいと考えています。
9月は、実は、世界的にはかなりのビッグイベントや重大な動きがいろいろありました。国内では総裁選が一番大きなイシューでしたし、また、地元大阪での選挙も複数あって応援にも度々行ったので何となく国内イシューに取り組んだ1か月だったなあという感じではあるのですが、他方で、15日にAUKUS(米、豪、英)のアングロサクソン同盟みたいな枠組みも発表され、特に、豪州が原子力潜水艦を取得することが発表されました。豪州が完全に舵を切った感があります。また、フランスとの契約を反故にするサプライズ付きなので、フランスだけでなくフランスに同情する欧州全般に影響があり、米欧関係(豪欧関係)の修復が必要です。AUKUSは対中抑止に資するものですから、日本としては歓迎です。ただ、フランスを怒らせ同盟国との根回しも今一雑というこの発表の仕方はちょっといかがなものかとも思います(最近バイデン政権の外交のやり方が雑な気がします。最初は良かったのですが)。(つづく)
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