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2007-09-27 00:00
郵政造反保守政治家の自民党復党の重要性
玉木亨
大学教授
昨27日の本欄で太田正利さんが指摘された「戦後レジームからの脱却」の必要性に全面的に同感する。「戦後レジーム」は戦前の日本を全面否定する歴史認識を前提として組み立てられている。その歴史認識の内容は、戦勝国や中国・朝鮮・韓国(および本田勝一氏等のような日本の過去を否定する日本のマスコミ人ら)によって作り上げられてきた。さらに、官房長官という日本政府の要職にありながら河野洋平氏は事実を十分に確認する手続きを省いて慰安婦問題の存在を公式に認めてしまった。また、村山談話もあの戦争が侵略戦争であった旨を不適切にも安易に認めてしまった。
「戦後レジーム」を基礎付けるこのような誤った歴史認識を正していくためには、正しい理解を持った健全な保守政治家の役割が重要である。しかし、日本を支配している事実上の第一権力はマスコミであり、マスコミに袋叩きにあえば、政治家はこれをしのぐのは難しい。政治家が朝日新聞等により強烈な非難を受け、それによって大臣の職を追われる事態さえたびたび起こってきた。歴史の真実について政治家が語ることが非常に難しい情勢が作られてきた。加えて、折悪しく郵政解散・総選挙の際に、日本の真のあるべき姿、国益を真剣に考え、歴史についてもしっかりとした見識を持っていた人々の多くが、同時に郵政民営化に反対し(これは単なる偶然ではなかったと思われるが)、それが原因で自民党を追われた。
残念ながら「郵政民営化という『あるべき改革』に反対する抵抗勢力を切った小泉総理は、国民のために新しい『わかりやすい政治』を作った」という理解が、マスコミを通じて国民に広まり、そのような考え方からは、造反議員の復党は「わかりにくい政治」「悪い政治」への回帰としかならず、安倍政権の支持率を大きく下げることとなった。中川秀直幹事長は、国民世論が復党に厳しいであろうことを予測したからなのか、あるいはそもそもの中川氏の政治的立場によるものなのかはわからないが、復党にきわめて高いハードルを設け、そのために復党が不十分になった。福田新体制が発足したが、「戦後レジーム」の適切な見直しは継続すべきものであり、福田総理・総裁及び新体制の自民党幹部がこの点について賢明な判断をすることを期待したい。
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