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2022-02-16 00:00
(連載1)五輪開催中も緊迫する世界情勢、現状変更の前例作るな
松川 るい
参議院議員
さて、現在緊迫の度合いを増しているウクライナ情勢はどうなるのか。これは他人事ではない。ウクライナの決着は、そのまま台湾に跳ね返ってくると肝に銘じる必要がある。ロシア軍が10万程度ということは、キエフまでいくつもりはないということだろうし(ウクライナ全土を占領するつもりなら40万から50万は必要とされる)、東部だけなら侵攻して成功する可能性はなくはないだろう。
しかし、ロシアの本音はウクライナを脅し上げて、NATO加盟を阻止することではないだろうか。米国もチェコやポーランドに数千単位の兵を送ってはいるが、この規模では本気で戦うつもりはないのだろう。両国ともエスカレーションラダーを上げながら自国の主張を飲ませようとしている。「計算違い」による衝突を避け、なんとか折り合いをつけ軍事進攻は抑止しなければならない。そうでないと、ウクライナ侵攻したロシア軍を排除できずそのまま東部が事実上のロシア領になるなどということとなれば、すなわち、習近平国家主席は米国が「力による現状変更」を受け入れるという前例とみなすだろうからだ。
台湾については、中国は圧倒的なパワーバランスを中台、米中間で作り出し、その圧倒的パワーバランス差を背景に台湾に対する認知戦により台湾に「やる気」をなくさせ、「戦わずして勝つ」ことを目指していると思うが、しかし、軍事力による侵攻が国際社会において許されることになれば、もっと早く軍事進攻による奪取を考えたとしても不思議ではない。
なお、開会式の「演出自体」は掛け値なしに素晴らしかった。2月4日の春節に合わせた「春」から始まり全編「雪の結晶」のモチーフが効果的に用いられ、平和や協調といったメッセージがクリアに伝わったし、洗練され、簡潔で、光とドローンを駆使した技術力の高さも見せつけた。チャン・イーモウ監督が監修したそうだが、さすがだ。こういうのは、やはり一人の人に任せないとダメなのだとしみじみ思ったところである。(つづく)
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