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2022-02-20 00:00
(連載2)西欧文明対非西欧文明として捉えるべき
赤峰 和彦
自営業
日本は西欧秩序に組み込まれているため、中国、ロシア、北朝鮮、イラン、さらにはイスラム教国家の考えがなかなか理解できないのですが、彼らの立場に立てば、これまで世界を支配してきた西欧秩序こそが彼らを苦しめてきた元凶ともとらえることができると思います。いまそれらの国家群が連動して西欧秩序に反抗しており、政治的軍事的にアメリカと対峙しているように見えても、その奥では西欧文明と今まで抑圧されてきたそれぞれの文明が衝突していると見ることができます。
もともと現在の国際秩序に関する考え方は1648年のウエストファリア体制に由来します。今日の「主権国家」という概念、国際法の原則などはこの時代に生み出されたものです。現在でもこの原則に則って国際間での国家承認が行われていますので、国家権力の上に部族や宗教や存在するアラブの国々やイスラム教国などであっても主権国家の体裁を整えざるをえませんでした。
その外にも、ツァーリズム(専制君主支配体制)をめざすプーチン氏のロシア、「中華帝国」復活を目論む習近平氏の中国、金正恩氏の北朝鮮などの専制国家や、ミャンマーなどの軍政の国家群なども存在し、西欧型民主主義国家とは価値観がまるで違う国が多数あります。
いま、これらの国々が無意識に連動して西欧秩序、あるいは文明観に挑戦・反抗していると見るのが正解のようで、いわば西欧文明対非西欧文明の衝突が起きていると見るべきだと思います。しかも、どこかで戦端が開かれれば、それがたとえ侵略戦争であったとしても、どの国も祖国防衛のための戦争と称するでしょう。(おわり)
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