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2022-03-02 00:00
(連載2)ロシアの「核恫喝」を許してはならぬ
加藤 成一
外交評論家(元弁護士)
米国およびNATOがこのようなリスクを取った決意と覚悟を示さなければ、プーチン大統領の「核恫喝」をやめさせることはできない。しかし、自由・民主主義陣営のリーダーである米国には「強い指導者」がいるとは言い難い。バイデン大統領の外交手腕は米国の本来の強さを損なっているとも取れるものだ。
1994年の「ブタペスト覚書」で、ウクライナの安全・独立・主権を保障して核を放棄させたのは米国である。にもかかわらず、米国のバイデン大統領は、最初から金融制裁のみであり軍事介入を否定した。このような弱腰のバイデン大統領がプーチンの今回の「抑止力」発言を生んだと言っても過言ではあるまい。そう考えると、もしトランプ前大統領が再選していたら、今回のウクライナ危機には違った帰結があったのではないか、どう推移したのだろうかと思わざるを得ない。トランプ氏自身が述べているように、トランプ氏ならば今回のウクライナ侵略を回避できたのではないかと筆者は考える。
バイデン大統領とトランプ氏を比較して、そのような印象を持つ米国民は実際には多い。米国ハーバード大学の米国政治研究センターなどが米国民に対して実施した最新の世論調査によれば、米国大統領がトランプ氏だったらロシアのプーチン大統領はウクライナに侵攻しなかったとの回答が62%に上った。
また、プーチン氏が侵攻を決断したのはバイデン大統領の弱さが見透かされたからだとの回答が59%である(3月1日付け「西日本新聞」参照)。安全保障を米国に依存する日本にとっても他人事ではない。(おわり)
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