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2022-03-08 00:00
(連載1)中国の台湾侵攻の可能性はむしろ下がった
加藤 成一
外交評論家(元弁護士)
2月24日に侵攻を開始したロシアによる「ウクライナ戦争」は、ウクライナ側の予想外の抵抗により、ロシア側の作戦遂行は必ずしも順調ではないようである。3月8日現在、ウクライナの首都キエフはウクライナ軍及び市民の抵抗によりロシア軍の攻撃から死守されている。
当初、ロシアのプーチン大統領は、ウクライナ軍の能力やウクライナ国民の敵愾心を低く見積もり、容易にデレンスキー政権を打倒できると思っていたのではないか。しかし、ウクライナ軍の能力は、2014年のロシアによる「クリミア併合」以後、近年、米欧の支援で飛躍的に上がっていた。また、今回の侵攻で、ロシアは戦線を広げすぎたため、補給の問題も生じている。
焦ったプーチン大統領は、ウクライナやこれを支援する欧米に対して、「核恫喝」を余儀なくされているが、非核保有国であるウクライナに対する実際の核兵器の使用は、「人道に対する戦争犯罪」である。また、ロシアによる非核保有国ウクライナに対する実際の核兵器の使用については、ひたすら核戦争を恐れる米国およびNATOといえども、いつまでもこれを黙認したり、座視したりすることは国際社会が許さないはずだ。
ウクライナの原発まで攻撃したロシアに対しては、国際社会の非難は日を追うごとに高まっている。国連総会は3月2日の緊急特別会合で、ウクライナに侵攻したロシアを非難し、即時撤退を求める決議案を141か国の賛成多数で採択した。決議は、ウクライナ侵攻を「侵略」とみなし、領土の保全と独立を侵害する武力行使を禁じる「国連憲章違反」と断じた。この決議に対しては、ロシアと「友好関係」にあるとされる中国でさえ正面から反対できず、棄権せざるを得なかったのである。(つづく)
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