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2022-07-21 00:00
(連載1)参院選で改めて考えた多くの課題
松川 るい
参議院議員
7月10日投開票、参議院選挙が終わりました。私自身は、とても今回の選挙では、政治家として学ぶところが多かったです。その意味でとても感謝しています。自分が今まで注意を向けきれていなかった多くの大きな課題に気づかされました。多分、選挙前に比べたら、少しだけ、私はより良い政治家となれるのではないかという気がしています(もっと前に気付けばよかったのですけれど)。 例えば、食糧自給率とエネルギー自給率の抜本的な増強が必要だということ。プーチン氏がなぜこんな馬鹿げた戦争をロシア自身の未来を真っ暗にしながらもまだ続けられるのか、それは、ロシアが食料とエネルギーが自給できる国だからだ、一方で、平和国家日本が電力供給不足や物価高で苦しんでいるのにおかしな話だと思い至りました。やっぱり、食糧とエネルギーが自給できる国は強い。この危機の時代に、今こそ、日本自身の持久性、自立性を抜本的に強化しなければならないとの危機意識を強く持ちました。だから、これからもっと農業や水産業、エネルギーについて勉強しなければと思っています。日本はロシアやアメリカのように食料やエネルギーの完全自給は無理です。でも、一定程度高めることは十分できます。若い人達が農業や水産業で儲けられる仕組みにして、日本の中で食料が大体循環するレベルに持っていく、高品質農産品で外貨を稼ぐ。日本の富や日本の資産は日本に残しながら、外国からできるだけ資産を移転させる。
所得のあがる経済、お給料の上がる経済を作る、これこそが本当に多くの国民の皆様にとって重要なことだと痛感しました。日本経済をいかにして復活していくのか、日本の衰退を今こそ止めて、成長に向けて真の挑戦をしていかねばなりません。これは大きすぎる課題ですが、やらねばならないことははっきりしているとも思います。不人気であっても、日本の将来のためにやらねばならないことはやっていかねばならないと思います。雇用の流動化と成長分野への移動、これまでの一律のバラマキではだめだと思います。
そして、こども、若者たちに対する予算の倍増は絶対に必要だと痛感しました。特に、若者と女性にこの国の力と権限を委譲していく必要があると改めて思います。自民党自身が、これを主軸に取り組んでいかなければ国民に自民党が見放されることでしょう。私自身は、質の高い幼児教育を訴えてきましたが、それに加え、やはり、量的な意味で、子育て支援予算、教育費を抜本的に増加し、教育費は無償にしていくべきだし、子育て支援は、むしろ子供が増えるほど得になるような仕組みにしていかなければならないと痛感しました。日本は、人材に対して冷たすぎた、と思います。平和で豊かな日本だから、各人頑張るだけで上手くいく(実際途中まではそれで回っていた)という面もあるのでしょうが、それではもう無理です。
また、日本の財政状況が厳しい中ではありますが、やはり、65歳以上の御高齢者が人口の4分の1を占める日本で、高齢者が安心できない国は幸せな国とはいえないとも思います。豊かな高齢者もいればそうでない方もいる。マイナンバーカードで個別事情をよりきめ細かく把握して、世代間負担分担ではなく、世代内負担を促進するべきだと思う。そのためにもデジタル化が不可欠です。まだ、課題意識はあれど、自分の中で確たる解決の方法について回答がないものが大半です。それに、今書いたものを読み返すだけでも、どれだけ予算が必要なんだろうとくらくらします。でも、こうした課題に正面から取り組んでいきたいとおもいます。(つづく)
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