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2023-02-02 00:00
今春に行われる札幌市長選挙 札幌オリンピック招致だけが争点ではない 「反対」しかない候補には投票しない
猪野 亨
弁護士
今年4月に札幌市長選挙が行われます。1つの争点は札幌オリンピック招致を継続するのか、止めるのか、です。これが今、一番の争点であることは間違いありません。
北海道新聞の世論調査(2023年1月8日報道)でも札幌市民の67%が反対しているにも関わらず、現職秋元市長は断念を表明していません。未だに札幌招致に固執しているのです。背後には、自民党、公明党があるということと、立憲民主党が明確な態度を示せないことにあります。本当に立憲民主党のこの問題での体たらく振りには呆れますし、こうしたことも党勢低迷につながっていることでしょう。これでは自民党と全く変わらないからです。
札幌オリンピック招致に反対するための行動として、有権者は反対を表明する候補に投票することです。しかしながらここで問題が生じます。以前から、元札幌市職員が「反対」で名乗りを上げています。はっきり言ってどこのどなたなのか全く存じません。
他方で共産党が候補を擁立するとありながら未だに候補が擁立できていません。前回は弁護士の渡辺達生さんが立候補し、3割の得票を得るという善戦でした。反対派の候補が一本化できるのかということは常に問題になります。
「札幌市長選「反五輪票」分散か 元市局長が連携否定、共産は独自候補擁立へ」(北海道新聞2023年1月21日)
当選の可能性から言えば、一本化すべきということになるのですが、そもそも現職の壁は高いので、批判票がどの程度、確保できるのかということになります。だからこそ、秋元市長、自民党、公明党、民主(立憲系)は市長選挙に合わせた住民投票を拒否したのです。市長選挙に連動していなければ反対票が多くなるのは確実だからです。
私も、今、名乗りを上げている元札幌市職員に投票するつもりは最初からありません。こう言っては何ですが、自分の活躍の場を求めることが目的なのですから同人は最初から候補一本化など眼中にないのは当たり前。そうした候補にはいくら反対票とはいえ、最初から投票するつもりはなく(仮に共産党が候補を擁立しなくても)、だからこそ投票先としては最初から論外なのです。
ところで市議選でも同じ動きをしています。
「札幌五輪反対の公認候補者公募へ 市長選出馬予定の高野氏、市議・道議選で」(北海道新聞2023年1月17日)
本当に意味のない行動どころか有害な活動です。この手法はN党が行ってきたものですが、NHKに不満を持っている層に食い込み、議席を確保したというものですが、その結果、当選したのがガーシー氏というお粗末さがあります。しかし、N党支持層はそれでも全く構わないわけです。N党も支持層も愉快犯と言ってもいい。今回の元札幌市職員は何がしたいのかよくわかりません。これで道議選、市議選で当選できるとは全く思えません。単に供託金を無駄にするだけです。
こうした烏合集団は統一性がなく、オリンピック招致以外は全くの未知数、というよりろくでもないということになりかねません。札幌市長選挙、市議選ではオリンピック招致自体は大きな争点ですが、それだけではありません。こうした候補に投票するのは全くの無駄です。N党の姿を思い起こすべきです。
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