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2023-03-16 00:00
外交案件には国会ルールの柔軟適用を
古川 元久
衆議院議員
参議院予算委員会の基本的質疑への出席を優先し、林外務大臣がインドで行われたG20外相会合に出席しませんでした。予算委員会の基本的質疑は全閣僚出席がルールとなっており、それに従ったためです。
ウクライナ戦争等で国際情勢がきわめて緊迫している中で、今年のG7議長国である日本が、グローバルサウスを代表するインドで開催される外交責任者が集う会議に参加しないのは、日本の外交的プレゼンスを考えたらきわめて遺憾なことです。
今回の国会審議優先の判断の背景には、G20外相会合の開催日程を調整する段階での外務省の不手際等、外務省の対応に問題があり、それもあって与党自民党の参議院さえ国会出席を優先するよう政府に求めたようですが、それは永田町・霞ヶ関の理屈です。対外的に通用するものではありません。
Gゼロとも言われる混沌とした国際環境の中で、日本の国益を守るためには外交力をもっと高めなければなりません。かつてのように国際社会に一定の秩序が保たれていた時代とは今は全く異なるのです。
外交力を抜本的に強化することなくして防衛力だけ強化しても、我が国の安全保障を強化することにはつながりません。
そのためには総理や外務大臣は、必要に応じていつでも海外に行けるようにすべきであり、国会のルールもその範囲では柔軟に適用すべきです。こうした考え方を昨日、自民党・立憲民主党の国会対策委員長には伝えました。
同じような事態が今後起きないよう、こうした考えを与野党の国対委員長間で、できれば合意文書のような形で明確にするよう働きかけていきたいと思います。
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