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2007-11-07 00:00
「北東アジア情勢と地域安全保障」フォーラムに出席して
坂本正弘
日本戦略研究フォーラム副理事長
さる10月30日、北京で「北東アジア情勢と地域安全保障」フォーラムが中国国際友好連絡会と日本戦略研究フォーラムの連携で開かれた。筆者は3回目の参加だが、2005年は靖国を巡って対立したが、2006年は北朝鮮の核実験について議長要約が「朝鮮半島の非核化は日中共同の利益」との協調振りだった。今回は、台湾と北朝鮮問題を討議したが、中国側の台湾情勢重視が目に付いた。
中国側は「来年3月の台湾の総統選挙、特に国連加盟の国民投票は台湾独立の動きであり、極めて危険である。オリンピックがあるが、放置できない。アメリカ政府が反対を表明しているのに対し、日本政府の態度は曖昧であり、国内にこれを支持する動きのあるのは遺憾だ」とした。更に、「台湾のこのような現状には、日本に歴史的責任がある」とした。
小生など日本側より、「台湾は民主主義を達成した。台湾人は国際活動の活性化を望んでいるが、中国の北風による国際孤立化に危機感を強めている。2~3百万人を閉じ込めるのは無理であり、中国は責任ある大国として、南風を吹かせてはどうか」と述べた。また、「日本は台湾の国連加盟の動きを非難すべし」との点については、「日本はサンフランシスコ条約で台湾を放棄し、台湾問題は武力行使の事態以外は中国の内部問題と考えている。国連加盟の署名活動の段階で日本政府が台湾に抗議するなどの行為は出来ない」と述べたが、その後、中国側某氏との会談で「中国が日本にアメリカのように行動せよというのは、今後日本が種々の場で台湾問題について意見を公式に述べていいということか?」と質問したところ、某氏は沈黙した。
また、「台湾が独立を希求する現状には、日本に歴史的責任がある」とする論理には、「日本はサンフランシスコ条約で台湾を放棄した。1945年の蒋介石軍を台湾人は光復として歓迎したが、その後の国民党の支配は2・28事件に象徴されるように、台湾人民への圧制の連続だった。これが台湾人の意識を変え、それが民進党の原点となった。台湾問題はかかる観点からも捉えられるべき」と切りかえした。
北朝鮮問題については、中国側、日本側とも6者会談の成果を評価したが、中国側には「非核化までには長い道のりが必要」との判断が多かった。「北の自立が困難な中で、やがて起こる朝鮮半島の統一の場合の核や難民の問題への対応を今から考える必要がある」という意見には驚いた。以上が会議の状況だが、中国へ行くと、うまい料理を食べ、帰りには、紹興酒、漢方薬、お茶、お菓子などのお土産を沢山買って帰ってきたものだが、今回は環境問題が気になって、換金した元が沢山余ってしまった。楽しみが減ったのは、まことに残念なことである。
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