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2023-11-24 00:00
何故アメリカが民主党の時代に世界大戦が起きるのか?
宇田川 敬介
作家・ジャーナリスト
先日、APECの会議がアメリカのサンフランシスコで行われた。その中で米中首脳会談が開催された。なお、一緒に日中首脳会談も行われたのであるが、はっきり言って特筆すべき内容は全くない。岸田首相は、外交によって支持率を上げるというようなことを言っているが、そもそも「同じ生活習慣を持っている日本人に対してコミュニケーションが不足し、政策の理解を得られない政権」が「他の国民性やその国の国内事情を抱える外国とのコミュニケーションを行って、日本の国益を図ることができるのか」ということは非常に難しいのではないかという気がするのである。また「コミュニケーションが不足している状態で、外交における国益をしっかりと日本国民に説明し、そのことを自身の支持率につなげることができるのかということが課題になる。それが難しいと感じた場合、その内容は自分の国、つまり岸田首相にとっては日本国に直接的に利益のある内容以外に、大きな話をすることができなくなってしまうということになる。
岸田首相の内容に関して言えば、結局このパターンにつながってしまい、そのことから、日本の水産物の禁輸措置に対応することを要望することや、尖閣諸島、台湾海峡に関する内容を一方的に要望するだけで、決まったことは日中ハイレベル経済対話を適切な時期に開催するということを話し合っただけある。要するに「会って、これから話をするということを決めただけ」であり、内容は何も決まっていない。ましてや首脳会談なのに、世界平和や現在懸念のウクライナ情勢・イスラエル情勢などを話したことでもない。これでは国に帰って成果を伝えることも、また、支持率の上昇につなげることもできるはずがないのである。
では、アメリカはどうであったのだろうか。バイデン大統領と習近平国家主席の会談もほぼ同時に行われている。アメリカにおいて保守派といわれる共和党と、リベラルといわれる民主党との差は何か。基本的に共和党は常に海外(アメリカから見て)との関係があり、そして、その中でアメリカという国家のすばらしさを表現するということになる。それに対して民主党は国内のことばかりを行い海外のことは全く関係ないというような状況になってしまうということになるのである。基本的に国内のことは民主党が「大きな政府」ということになる。何かを行いすぐにバラマキや補助金を行う。これに対して共和党が「アメリカが世界の平和をリードする」として国際社会の中で安定を図るのとは対照的で視野が国内的になってしまうことになる。そのような民主党の中の政権であったオバマは、「口先だけの核廃絶」を発言し、そのことで結局、ノーベル平和賞だけをもらって何もしなかった。それだけでなくオバマケアなどの話をして、アメリカ財政を悪化させ、世界に目を向けることはなくそのまま国内のことだけをしていた。そのことから中国が南シナ海の環境破壊を行い、そして、干渉を埋め立てて軍事要塞を作り、そして、中国が産業スパイの多くをアメリカや日本に送り込んで、いきなり軍事大国を標榜して覇権主義をあらわにしてきたのだ。
このオバマ大統領の時の副大統領がバイデンである。オバマ大統領は、当時の国防長官に「軍隊の使い方を知らない人間には仕えることができない」として、辞表をたたきつけてやめられている。まさに、軍隊の使い方も情報部の使い方もわからないので、エージェントが次々と離反し、スノーデン事件やウィキリークス事件が発生した。さて、そのバイデンの米中首脳会談は印象付けることがメインで、結局実利はなく、内容的にも世界平和を語るような内容になっていなかった。トランプが首脳会談をやった時には、いきなりトマホークをシリアに打ち込み、習近平は自分の国もやられるのではないかというような威圧を感じて何もできなくなった。終始トランプのペースで話が進みそのままアメリカは経済制裁につながる内容になっていったのであるが、なぜか、バイデンはそのような強硬な外交を行うことはない。そのために「アメリカが完全になめられた外交」にあってしまっているという印象が残る。世界平和に関して話した内容も、軍隊のない日本の岸田首相と同じで、これから対話するというような内容に終わっており、あとは薬物の話くらいで終わっている。これでは話にならないのである。バイデン大統領と岸田首相では世界の平和は訪れないような気がするのは、私だけではあるまい。
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