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2024-07-22 00:00
アメリカの行方
古川 元久
衆議院議員
トランプ前大統領の暗殺未遂事件。私はトランプ氏が銃撃されたとの一報に接した時、「これは第二のサラエボ事件になるのではないか」と心配しましたが、トランプ氏の命が助かったと聞いて本当にホッとしました。サラエボ事件は1914年8月にサラエボでオーストリアの皇太子夫妻がセルビアの青年に銃で暗殺された事件です。
この事件がきっかけとなって第一次世界大戦が勃発しました。歴史を振り返ると、こうした偶発的な事件がきっかけとなって思わぬ方向へと進んでいくことがしばしば見られます。今回「もしこれが未遂ではなく、トランプ氏が亡くなっていたら、アメリカは内戦になっていただろう」とも言われています。
アメリカが内戦になったら、世界の混乱は必至です。日本もただ事では済みません。まさに間一髪で、こうした事態を回避することができたのです。ただ危機はまだ去ったわけではありません。今回の事件で、あらためてアメリカ社会の分断の深刻さが明らかとなりました。
11月の大統領選挙後、はたして穏便に事が運ぶでしょうか。場合によってはそこでまた内戦の危機が訪れるかもしれません。「もしトラ」だけでなく、さまざまな場合を想定し、今からそれに備えていくことが必要になってきています。
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