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2024-08-04 00:00
(連載1)中国の先5年の経済政策を決める「三中全会」閉幕で驚きの内容が!
宇田川 敬介
作家・ジャーナリスト
日本の報道ではアメリカの大統領選挙ばかりで中国のことなどはあまり報道されていない。特にバイデン大統領の大統領選挙撤退に関しては、かなり大きく報道されているが、やはり中国に関してはあまり大きく報道されていないのである。さて、年に基本的には1回しか行われない「三中全会」正式に言えば「第20届(20期)第三回共産党中央委員会全体会議」が、7月18日に閉幕し、そのコミュニケを発表した。コミュニケとは、討議の内容を総括したものでありその内容を見ればわかるようにできている。
しかし、今回はどうも様子が異なるようだ。そもそも現在の中国の経済は、少なくとも資本主義の国の経済の基準で見れば、当然かなりまずい状態であり、ある意味で日本のバブル経済崩壊時、またはそれ以上の不況が来る状態にある。しかし、残念ながら、中国の人々はそのようなことは全く見えていないということになる。
コミュニケの全文は、様々なところが出しているので、見ていただければ、日本語訳も出てくるということになるので、その内容は読んでいただければよいが、しかし、特徴として、「独裁者となった習近平の10年間の政治を否定しない」ということが大前提になっている。そのうえで、現在の経済悪化の責任をどこかに求めなければならないということになるので、なかなか複雑な内容になってきてしまっている。
いつものように、コミュニケは、「共産党の理念と賛美」から始まる。その後「中国中心のサプライチェーンの構築」「新規開発」「開発に耐えられる教育と科学発展」「農業振興」「一帯一路を中心にした貿易体制の意の構築」ここまでが貿易や国際関係の内容になっている。国内の内容はこののちに「民間の発展」「憲法順守」「情報の進化」「雇用」「環境」とあり、そして「反腐敗」や「中国共産党の理念の新党や慢性化した官僚政治の打破」というようなことが書かれている。経済不況の中心である不動産に関しては、記載がほとんどない状態になっているのである。(つづく)
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