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2008-06-23 00:00
(連載)佐藤優氏の正体見たり(1)
西村 洋治
団体職員
雑誌『文藝春秋』に連載中の佐藤優氏の「ビジネスマン必読」を売り物にする読み物「インテリジェンス交渉術」の最新号(7月号)を読んで、佐藤氏の正体見たり、という気持ちになった。それを素直に述べて、読者の皆さんの反響を知りたい。佐藤氏がいわゆる「読ませる」文才の持ち主として稀有の才能をもったひとであることは認めるが、そのことではなく、佐藤氏のいう「国益」なるものが、じつはとんでもない偽物ではないのかという、本質的な問題を提起したいのである。
佐藤氏は、日本以外のG7諸国すべて(米英仏独伊加)がロシアのチェチェンにおける人権弾圧を憂慮していたときに(ということは、それが文明国というものの最低限度の道義的立場というものであったときに)、日本だけが「ロシア政府の治安対策に好意的姿勢を示す」ように、工作し、それに反対した外務官僚を威圧したことを自慢している。
ところで、チェチェン人は帝政ロシア時代にロシアの軍事侵攻を受け、以来ロシア人の支配下でたえまなく独立闘争を展開してきた。中国に支配され、抵抗しているチベット人と同じ立場にいる。ところで、問題は、ロシアの人権弾圧なるものの程度が半端ではないことだ。佐藤氏自身が認めているので、引用する。
チェチェンでロシア軍が行っている蛮行については、いくつも具体的な話を耳にした。チェチェン側からではなく、SVR(露対外諜報庁)高官から、次のような話を聞いたことがある。ロシア軍がチェチェン独立派に雇われているロシア人の女性スナイパー(狙撃手)を捕虜にしたが、将兵たちがその二十歳代の女性の右手、左手、右足、左足にそれぞれロープをかけ、ジープで引っ張り、文字通り「四つ裂き」にしてしまったという。もちろん事件は闇から闇に葬り去られてしまった。筆者が「あまりにむごいじゃないか」と言うと、SVR高官はこう答えた。「この女のライフルには、二十数個の印がナイフでつけられていた。ロシア兵一人を殺すことにつき印一つだ。戦友が殺されたんだ。これくらいのことをしないと現地部隊のガス抜きができない」(つづく)
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