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2008-08-04 00:00
(連載)福田・麻生体制での解散必至(1)
杉浦正章
政治評論家
パソコン用語で「リセット」という言葉がある。動作状態を初期状態に戻すと言う意味だが、首相・福田康夫も、ようやく自民党と内閣をリセットした。麻生太郎を幹事長に据えた重厚実務型で、予想以上の布陣である。与謝野馨の経済財政相も目玉だ。やればできるものだ。福田は、明らかにこの体制で自らの手による解散総選挙に臨もうとしている。自民党政権の是非を賭けた最終決戦が近い。リセットで物事は当分すいすいと動くだろうが、インプットされる政治・政策情報は、改造前と変化はない。従って与野党デスマッチの構図にも変化はない。福田はメールマガジンで、二宮尊徳の「この秋は雨か嵐か知らねども今日のつとめの田草とるなり」を引用した。
民放の司会者が判じ物扱いして理解に苦しんでいたが、「田の草取り」とは政界用語で選挙準備のことだ。福田もいよいよ解散・総選挙の腹を固めた、と解釈しなければなるまい。改造の高揚感は次第に消えてゆくものだが、それがゼロになってからでは遅い。麻生と福田に「総選挙前の禅譲」の密約があるという情報が一部評論家から流されているが、「禅譲」などしている暇はない。麻生側も下手な仕掛けをすれば、火の粉は自分に降りかかってくる。自らの政治生命を賭けた選挙戦に臨まざるを得ない構図だ。与太情報に踊らされている暇はない。麻生は福田の就任要請に応じて、福田とは“一蓮托生”となった。
新内閣の評判は、朝日が内閣支持横ばい24%で変化なし、毎日が3ポイント増の25%、共同が4.7ポイント回復の31.5%といずれも大きな変化はない。高い方に傾いたのは読売と日経で、読売は支持率が41・3%、日経も38%と高い回復ぶりだ。いずれにしても、福田への支持が回復したと解釈するよりも、「麻生効果」が出たと分析すべきだろう。その証拠に、麻生が幹事長に就任した事への評価は、朝日51%、読売66%、毎日57%と高率だ。要するに、麻生を取り込んで選挙対策をさせるための改造であった、と言っても過言ではない。改造で上がった支持率はまたすぐ落ちるのが常だが、麻生が述べた「スピード感のある政治」ができれば、変わってくる。国民はまさに政治の敏速な対応を望んでいるのである。麻生と与謝野が支持率回復の目玉だ。(つづく)
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