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2008-09-04 00:00
自民党総裁選挙の所感あれこれ
杉浦正章
政治評論家
【与謝野が立てば、本格選挙】
後藤田正純らが経済財政担当相・与謝野馨の擁立で動いているようだが、読売新聞によると与謝野も立候補に前向きな考えを示したという。本当に立つなら話は別だ。「麻生太郎対与謝野馨」の構図となれば本格選挙だ。政策的にもプライマリー・バランス(基礎的財政収支・PB)先送りの麻生に対し、PB堅持の与謝野の戦いは見どころがあるし、重要な問題を投げかける。PR効果もある。これまでに名前が挙がった対立候補は“にぎやかし”ばかりで、テレビ・メディアが喜ぶだけだった。小池百合子がその象徴だ。元政調会長・石原伸晃は一番ましな方だが、元官房長官・塩崎恭久、行政改革担当相・茂木敏充にいたっては外人から「シオザキWHO?」「モテギWHO?」の感じだ。本格候補が全員尻込みするという状況は、総裁選挙の“田舎芝居化”であったが、与謝野が立てば、自民党が得意の“歌舞伎十八番”の世界となる。にぎやかし候補と民主党はかすむ。自らの選挙基盤が弱くて当選が危ぶまれる与謝野にとっても、悪い話ではない。果たして立つだろうか。
【中川秀直は“キングメーカー”?】
麻生支持の元首相・森喜朗が森派代表世話人・中川秀直の小池擁立の動きにくぎを刺した。自主投票を決めているのに、代表世話人の立場で小池のために動かれても困る、というわけだ。派閥の統制もとれなくなる。しかし、中川は「上げ潮派」の中核としての立場から、小池を擁立しようとしているのであり、森が文句を付けるのも筋違いではないか。もっとも中川は、自分が立候補もしないで、他人を立てるとは、行動が解せない。いつの間に舞台裏の“キングメーカー”になったのだろう。まだ10年早いのではないか
【地方票より党員投票で 】
中堅・若手議員らが両院議員総会で、地方票が141票となっているのを、任期満了に伴う総裁選並みに300票にすべきだ、と執行部にかみついた。「開かれた党」をアピールしたい、という狙いだそうだが、党則で決まっているものを急遽変えるより、選挙区に帰って、自分の頭のハエでも追った方がよいのではないか。党員投票は、既に多数の自民党県連が実施をする方向にあり、前回総裁選での35都道府県を超えるのは確実とみられている。県連がとっくに開かれた党に向けて動いているのである。141か300かの数はそれほど問題にはならない。
【記者クラブも“武士の情け”を】
福田が退陣表明以降ぶら下がり取材を拒否している。拒否の理由は、「辞任表明した以上、無用な雑音を立てるべきではない」ということだ。内閣記者会が怒っているようだが、このケースは福田に同情したい。これまで福田はよく我慢して駆け出し記者の質問に答えてきた。そして辞任を余儀なくされたのであり、一国の首相を報道の都合だけで深追いすることはない。記者クラブも時には“武士の情け”という考え方が必要ではないか。福田の心境が聞きたいのなら退陣して自由の身になってから、各社独自にインタビューすればよい。最近の記者は「みんなで渡れば怖くない」の風潮が強すぎる。
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