ホーム
新規
投稿
検索
検索
お問合わせ
本文を修正後、投稿パスワードを入力し、「確認画面を表示する」ボタンをクリックして下さい。
2008-09-13 00:00
事故汚染米転用問題には両面がある
苦瀬雅仁
大学教授
米販売会社「三笠フーズ」が農薬などに汚染された事故米を、工業用のみとの使途制限を破って焼酎などの食用に転用し、不当な利益を得ていた事件の責任が、農水省にもあることは、論を俟たない。しかし、他方、この事故米に含まれる毒性農薬メタミドホスの量は、食品衛生法の定める基準値を超えるとはいえ、「この米を一生食べつづけても健康に影響はない」(京都市生活衛生課)という程度のものであるとも言われる。
とすれば、これはこれとして、重要な事実である。太田農水大臣が「人体に影響がないことは自信をもって申し上げられる。だからあんまりじたばた騒いでいない」と発言したことが、各方面から批判されているが、太田大臣の指摘は、過剰な不安を抑え、無駄な出費を抑制し、関連の生じた企業やその関係者を守るために意味ある指摘だった、とも言えよう。
マスコミの反応は「安全に対する意識が低い」といった批判一辺倒の報道振りであるが、現実に危険がないものについてまで不安を煽り立て、全く存在しない、あるいはごくわずかしか存在しないリスクを回避するために膨大な無駄(材料、エネルギー、資金)を強いる状況をつくっているとすれば、この問題は、マスコミ自身がつくった問題であるとさえ言えるのではないだろうか。その責任はだれがとるのだろうか。
投稿パスワード
本人確認のため投稿時のパスワードを入力して下さい。
パスワードをお忘れの方は
こちら
からお問い合わせください
確認画面を表示する
記事一覧へ戻る
公益財団法人
日本国際フォーラム