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2008-09-15 00:00
(連載)新首相が解散前にやらねばならぬこと(1)
角田勝彦
団体役員・元大使
9月22日の自民党両院議員総会を目指し、麻生、石波、石原、小池、与謝野の5総裁候補の舌戦は、ますます活発化し、硬軟男女の絵柄が面白いこともあいまって、マスコミでの露出度も増大している。それにつれ国民の自民党への支持率も上がり、「身を捨ててこそ(自民党の)浮かぶ瀬もあれ」と、突然辞任した福田首相のもくろみは、「投げ出し」で無責任との批判を受けながらも、かなり功を奏したようである。24日には臨時国会の首相指名選挙により、党内のみならず国民の人気も高い麻生太郎幹事長が、後継首相に選出されることとなろう。
問題は、その後である。麻生氏が民主党小沢代表に比べはるかに首相にふさわしいと国民に見られている(12日付読売新聞によれば麻生59%、小沢28%)からといって、安易に解散・総選挙に踏み切ることは、補正予算(総合経済対策)や給油継続など内外の急務をなおざりにすることになる。新首相は、これら焦眉の急務をまず片付け、あわせ具体的な自民党マニフェスト(選挙公約)を提示することに努めるべきである。国民に対し、野党のマニフェストと公正に比較できる充分な根拠(データ)を与えることは、政権与党の責任である。なお、最近の北朝鮮情勢などに鑑み、言うまでもなく、この間、対外関係でいささかも空白や油断を生じないよう、万全の注意を払うべきである。
困難なのは判っている。誰が首相になろうが、衆議院と参議院で多数派が異なる「ねじれ」の現状に変化はない。衆議院での多数派(定数480人中の自民305、公明31で計336人)の一部である公明党の協力も、案件(とくに給油継続法)によっては得られず、従って3分の2の多数決による採択の路線が困難になる事態も予見されている。「ねじれ」と与野党対立を主因とする行き詰まり、いわゆる「政治の空白」乃至「政治の崩壊」が続くわけである。(つづく)
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