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2009-02-12 08:01
民主党政権の内政・外交方針はどうなるか
杉浦正章
政治評論家
その是非は差し置いて、民主党政権が現実性を帯びてくると、内政外交方針がどうなるかをあらかじめ知っておく必要がある。代表・小沢一郎や幹事長・鳩山由紀夫による最近の公式発言から展望すると、その概要は以下のとおりだ。経財相・与謝野馨の試算によると30兆円の財源が必要なばらまき政策であり、自民党幹事長細田博之も「大ウソだ」と断定している。確かに大衆迎合型ポピュリズムが山盛りで、実現性の危ぶまれるものも多い。しかし有権者の選択の流れは、それでも民主党にある。
【官僚統治】天下りの斡旋は全面的に禁止し、公務員も退職したらハローワークで職を探す。早期勧奨退職制度を廃止し、定年も延長する。各省局長以上はいったん辞表を提出させ、民主党路線に応じるかどうかを確認して再任する。民主党議員100人を各省庁に配属させる。各省の副大臣と政務官に加え、「大臣補佐官」を新設する。首相官邸では衆参両院1人ずつの官房副長官を増員する。
【雇用対策】大企業による無責任な首切りを中止させる。現実に即した経過期間を設けながら製造業への派遣の規制を行う。31日以上の雇用期間がある人には雇用保険を適用する。
【後期高齢者医療制度】後期高齢者医療制度は廃止し、医療の一元化をはかり、年齢での差をつけない制度へと根本的に改める。
【医師不足】医師の不足や偏在の対策を推進する。特に女性医師や看護師が働き続けられる環境整備や支援策、小児救急医療や周産期医療、緊急医療体制の充実、地域総合病院の維持と地域医療の再建、介護現場の報酬や労働条件の改善など推進する。
【年金問題】「消えた年金」「消された年金」問題は、国家プロジェクトとして政府総がかりで各省から職員を動員し、短期間に解決する。「年金通帳」制度を導入し、「消えない年金」にする。年金を一元化して、公平で透明な年金制度の抜本改革案を作成する。
【農林漁業】「戸別所得補償制度・直接支払い制度」を創設して、食料自給率を著しく向上させる。減反政策は廃止する。
【道路財源】道路財源は、暫定税率を廃止し、財源をすべて一般財源化し、その上で必要な道路整備は予算配分の中で進める。高速道路は大都市部を除き原則無料化する。
【郵政見直し】郵政事業は国営や公社には戻さないが、抜本的に見直す。郵便事業株式会社、郵便局株式会社の一体化を図り、その下に郵便貯金銀行、郵便保険会社(かんぽ生命)を置く方向で検討する。「かんぽの宿」に象徴される日本郵政株式会社の資産売却問題も透明性を確保する。
【消費税】導入そのものはいずれ必要になるが、導入は景気回復の動向を見極め、官僚による無駄遣いの停止、徹底した歳出削減実施後とする。増税の場合は選挙の争点とする。その場合は早くても次々回の衆院選後を想定する。消費税の税収の使途は、年金、医療、介護などに限る社会保障目的税にする方針を法律上も会計上も明確化する。
【外交安保】日米同盟の維持・発展をはかるが、給油法案は憲法違反であり、インド洋での給油は中止する。小沢は「日本の安全保障は、日米同盟を基軸としつつも、最終的には国連の平和維持活動によって担保する」と述べており、国連中心外交を展開する。小沢は、国連決議があれば自衛隊のアフガニスタン派遣も辞さないと解釈される発言をしている。海賊問題は海上保安庁が対応するものとし、自衛隊の派遣は中止する。自衛隊を外交の道具として弄ぶべきでないとしている。
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