ホーム
新規
投稿
検索
検索
お問合わせ
2009-12-04 01:46
仙石大臣の「優先順位」発言の重大性
玉木 洋
大学教授
12月3日のテレビ報道(本人発言の録画映像)によれば、仙石大臣は予算の財源不足に関連して「各省で優先順位付けをするように言ってある」との趣旨の発言をしている。
これは、重大な意味を持っていると解釈できないだろうか。民主党は、「無駄遣いを洗い出せば、財源は出る」といって、事業仕分けをしてきた。しかし、「各省で優先順位」という仙石大臣の発言は、「無駄を仕分けただけでは、財源は足りない。無駄と仕分けることはできないものの中で、必要性の高いものから予算を付けていく」という意味に解釈するほかないと思われる。
要するに「無駄遣いをなくすだけでは、財源は確保できない」という宣言であり、これは、民主党が言ってきた、この選挙での公約の中核部分が誤りだったことを示すものとも解釈できるのではないだろうか。
「民主党が、そこまで力強く『無駄遣いを省くだけで、必要な財源は出せる』というのなら、本当かもしれない」との望みをもって、国民は民主党に投票したのであり、ここにおいてついに国民は明白に裏切られたことになるのであろうか。もっとも、財源問題について「民主党の言うことが本当に実現できる」と思っていた国民の数は、そう多くはないのかもしれないが。
>>>この投稿にコメントする
修正する
投稿履歴
一覧へ戻る
総論稿数:5546本
公益財団法人
日本国際フォーラム