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2010-04-28 00:12
政治家と政党に幻滅したあと、どうするか?
河東 哲夫
自由業
夏の参院選挙に向けて、白けたムードがただよっている。みんな、もうわかってきたのだ。政治家というのは、国民の期待に付け込んでは、自分が居残ることばかり考える人たちだということが。いくら総理を変えたところで、与党を変えたところで、予算をもらって喜ぶ連中がグループAからグループBに代わるだけの話で、大多数の市民には関係がないことを。いやもしかすると、政府が大盤振る舞いをするせいでインフレのあおりだけ食らうかもしれないということを。
もう何をいくら誰に回すかということばかりやってないで、この機能しなくなってしまった政治体制をどうしたらいいか、機能不全になった社会と政治・行政の間のインターフェースをどうやって現代化するか、みんなで議論したらどんなものだろう。
「政治・行政・司法の間の三権分立で政治がまわる」というお題目はもう古い。若者にとってみれば、政治家も官僚も裁判官もみんな「政治家」なのだ。代議制とか三権分立などというのは、建前だけのまやかしに見えているのだ。政治家は、数年に一度の選挙ですべてを有権者から任されたつもりでいるが、それは独善だ。有権者は、政治に、行政に、自分自身で参加したがっているのに、何がどのように行われているのか、マスコミも本当のことを教えてくれず、いつも不完全燃焼でいるのだ。
18世紀末に米国は、世界で初めての「憲法」によって定められた国家統治体制を作り上げたが、その時のような目的意識と熱意が、今必要なのだと思う。われわれはいつも、大きな枠組みはまるで自然のように天から与えられたものと思っているが、人間の世のことは人間の手で作ろう、作り直そう、枠組みと土俵は自分で作ろう、という気概を持とうではないか。
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