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2014-07-13 02:03
日本は、イスラエルのガザ爆撃を黙視するのか
宮﨑 厚
ベンチャー企業顧問
世界が平和に向かうことを願って、日本が積極的平和主義の道を進むことを支持します。日本の庶民の目で見たとき、今の国際関係で最大の問題は何でしょうか。私は、イスラエルのガザ攻撃だと思います。イラクのスンニ派ISISとシーア派政府軍の抗争ももちろん大変なことです。アフリカで過激派が女子高生数百人を誘拐したという事件も聞くに堪えない悲劇です。ロシアのクリミア併合も世界平和にとって許せない問題です。中国のウイグル・チベット民族弾圧政策も見過ごせる問題ではありません。
このような世界情勢の中で、日本はどうやって平和な世界の構築に寄与、貢献することができるでしょうか。まずは、日本自身が正しいと考える意見を発信しなければなりません。日本には世界の警察官になる力はないかもしれません。しかし、ガザに1000回以上もの爆撃を行っているイスラエルの行為を非難することはできるはずです。今のガザは第二次大戦末期の東京大空襲と同じ状況です。ネタニエフ首相が最近日本を訪問したはずですが、これは今回のガザ攻撃に日本にものを言わせないための根回しだったのでしょうか?安倍総理はネタニエフ首相に「ガザ市民に対する爆撃は、すぐにやめてほしい」と直言してほしいのです。
日本外交は、信念に基づくオピニョンとして、イスラエルにガザ攻撃をやめるよう発言しましょう。私はイスラム教徒ではありませんが、イラクのイスラム教徒には、「スンニ派、シーア派の宗派対立を超えて、平和主義の立場から、一致してイスラエルに立ち向かえ」と言いたい気持ちです。パレスチナの土地を2000年前の記憶を持ち出して「ユダヤ人の土地だ」と主張するのは、2000年前の記憶を持ち出して南シナ海の海域を「中国人の海域だ」と主張する中国人と同じです。私は「イスラエルという国をこの地上から抹殺せよ」などとは言いません。しかし、イスラエルの人々は、パレスチナの人々とどう共存するかを考えるべきです。それには「選民意識」を捨てるべきだと思います。中国人が「中華思想」を捨てなければならないのと同じです。なぜイスラエルと中国は、人類全体との平等と共通意識を持てないのか、それが疑問です。
日本外交は、日本の国益と直接関係のある問題だけでなく、直接の関係はなくとも、世界平和にとって重大な関係のある問題に対しては、積極的に発言すべきです。この際、イスラエルのガザ攻撃を非難する世界世論に日本も公然と同調すべきです。そのような意思を示す外交こそが、積極的平和外交だと思います。人間としてほっておけない問題については、はっきりとした意見を表明しようではありませんか。日本の積極的平和主義とは、日和見外交であってはなりません。戦後の日本が長く続けてきた意思を持たない外交は、そろそろ卒業したいものです。
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