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2015-06-01 15:36
わが国は今後、あらゆる事態に対応しなければならない
船田 元
衆議院議員
5月29日午前、屋久島の西隣・口永良部島の新岳がマグマ水蒸気噴火を起こした。一年前から火山活動が活発になっていたが、とうとう火を吹くこととなった。幸い住民の避難がスムーズに行われ、犠牲者が皆無だったことは幸いだ。最近の日本列島はあちこちで火山活動が活発になっており、口永良部島の近くの桜島も噴煙を盛んに上げている。箱根・大涌谷の水蒸気噴射や蔵王山の御釜周辺の異常も気になるところだ。関東でも数日前、震度5弱の地震を観測したばかりだ。
4年前の東日本大震災以来、日本列島の地下では、その前とは明らかに異なる現象が相次いで起こっている。特に火山活動については、昨秋の御嶽山噴火も含めて、タイミングが重なって来ており、心配が募る。気象庁の見解では、地下のマグマ溜まりはそれぞれ別個のものであり、相互の関連性は薄いと見ている。しかしこう重なってくると、何らかの関連性があると考えた方が合点がいく。
我々は今後、日本列島の地下の活動が活発になることを想定して、起こりうるあらゆる事態に対応していかなければならない。先日の中央防災会議では、マグニチュード7.2以上の首都直下型地震が、今後30年以内に発生する確率が70%という、ショッキングな報告もあった。いざという時に政府や国会の機能が発揮されるためには、予め制度上の手当を決めておく必要性があるのではないか。幾つかの法律で既に取り決めがあるが、さらに万全を期すためには、憲法において緊急事態宣言の手続きを定め、国会議員の任期の特例なども決めておかねばなるまい。
我々日本人は、何か想定外の事態に直面した時、「超法規的措置」でやってしまえという、いい加減さを持ち合わせている。臨機応変に対応出来るというのも能力の一つだが、「何でも出来る」状態を放置することは、国と国民にとって危うい。緊急事態発生時に、政府は何が出来て何が出来ないのか、国会はどう動けば良いのか、予め決めておくことこそ、「立憲主義」に叶う態度ではないだろうか?
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