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2015-08-17 12:09
日本を守る安保論議を望む
加藤 成一
元弁護士
国会では与野党間で安保議論が沸騰している。しかし、安保法制については、「違憲論」や「徴兵制論」など、安保法制に反対し「廃案」を求める一部野党や一部マスコミ、憲法学者らによる観念論が横行し、肝心の安保法制が我が国の安全保障にとって有効かどうか、プラスかどうか、の視点が欠落している。
日本単独の個別的自衛権のみによるよりも、アメリカなどとの集団的自衛権によって国を守る方が、抑止力の観点からもはるかに有効であり、効果的であることは、北大西洋条約機構の例を見ても明らかであろう。これまで、歴史上同機構の加盟国が加盟外の国から軍事的侵略を受けた事例はなく、それは、同機構の集団的自衛権に基づく抑止力が有効に働いているからこそである。
安保法制による集団的自衛権の限定的行使容認が、我が国の平和と安全にとって有効であることは、中国が、日本の集団的自衛権の限定的行使容認を含む安保法制に強く反対している事実が何よりの証明である。なぜなら、尖閣諸島が自国の領土であると主張し、領海侵犯を繰り返す中国にとっては、アメリカなどとの集団的自衛権の限定的行使容認によって、日本の抑止力が格段に向上することは、まことに都合が悪いからである。
国会では、「違憲論」「徴兵制論」など、観念論ではなく、与野党を問わず「日本を如何に守るか」の観点からの具体的政策論や、集団的自衛権の限定的行使容認の必要性について、もっと深く議論し、明らかにすべきであろう。
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