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2015-09-04 09:53
中国経済の立て直し
船田 元
衆議院議員(自由民主党)
去る8月中旬、我が国の4-6月期のGDP成長率が発表された。-0.4%と、久しぶりのマイナス成長になった。年率換算では-1.6%である。比較的堅調であった1-3月期の反動ではないかとか、国内消費の伸び悩みではないかとか、様々な要因が指摘されるが、最も有力なのは、やはり中国経済の減速と言われている。
その象徴とも言える出来事が、上海株式市場の暴落である。中国経済の最先端を走ってきた同市場としては、減速の影響も真っ先に受けてしまうのは当然だ。現在では一定の買い戻しが入り、やや落ち着いた状態だが、弱含みの基調がしばらく続くのではないか。黒田日銀総裁はアメリカで、「少し騒ぎ過ぎではないか」と発言したが、決して楽観は出来ない。
中国経済は過去10数年にわたって2ケタという、驚異的な成長を達成してきた。ここ数年は7~8%に下がって来ているが、瞬間風速としてはもっと減速している恐れがある。不動産バブルの崩壊や消費行動の飽和観が原因とされるが、さらに突き詰めると、商取引におけるルールの不安定さや、天津港の大爆発に見られるような、規律の乱れがかなり影響しはじめているのではと考えざるを得ない。
中国のこのような、ハード・ソフト両面での経済インフラの不備が、かつては経済の膨張力や人海戦術でカバー出来ていたものの、もはや抗えないほどに表面化してきているのではないか。世界第二位の経済大国になった中国は、自国経済の動向が世界経済に大きな影響を及ぼすことを自覚して、早急な経済立て直しと、経済秩序の確立に責任を持たなければなるまい。
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