このマニラ・スピーチは、日本が戦後初めて示した積極的な外交姿勢として高く称賛され、後に「福田ドクトリン」と呼ばれ、アセアン諸国や海外で記憶にとどめられている。2007年には福田ドクトリン30周年を記念する国際会議がシンガポールで開催され、2013年にラム・ペン・エル氏(シンガポール大学)編集の関連論文集が出版されている。同書の付録として1977年のマニラ・スピーチが全文収録され、日本・アセアン関係は大きく前進して、双方の関係は「新時代の幕開け」を迎えることとなったことが確認される。(Lam Peng Er ed. Japan s Relations with Southeast Asia: the Fukuda Doctrine and Beyond, Routledge, 2013.)