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2017-09-13 13:26
地球温暖化からの警鐘
船田 元
衆議院議員(自由民主党)
アメリカ合衆国ではこの夏、過去最大級のハリケーン・ハービーがテキサス州東部に上陸した。その後停滞したこともあり、総雨量は1000ミリにも達し、63人が犠牲となる被害が出た。100年に一度の惨事とも言われている。
さらに今週末には、大西洋史上最強と言われるハリケーン・イルマがやってくると大騒ぎである。ドミニカ、キューバなど西インド諸島の国々を巻き込みながら、フロリダに上陸する可能性が高い。「ハリケーン銀座」と言われ、慣れっこになっているフロリダ州民だが、真剣に避難準備を始めたという。
一方、東日本ではこの夏、記録的な日照不足になった。場所によっては観測史上最小というところもあった。真夏のジリジリ照りつける太陽が恋しいくらいだった。平年の3割から4割という日照時間は、農産物の生育に影響を及ぼし始めている。こちらも100年ぶりという異常気象である。いずれもその原因は地球温暖化にあるという。強いハリケーンは、海水温の上昇で水蒸気の供給が多くなり、パワーを増しているのだ。日本の日照時間減少は温暖化に逆行しているように思うが、温暖化の影響による偏西風の蛇行で、夏の主役の太平洋高気圧が張り出さず、ずっと梅雨のような天候をもたらしたとされる。これまで発生した台風が迷走気味なのも、これが原因である。
地球温暖化を防止するための国際会議、COP21が一昨年冬パリで開催され、「パリ協定」が発効した。加盟各国が今後のCO2排出量削減目標をプレッジし、その履行状況をチェックしていく仕組みである。しかし中国に次いで第2位、全体の16%を排出するアメリカは、トランプ大統領の宣言により、離脱の手続きを開始している。
この影響はアメリカが約束を履行しないだけでなく、全体の箍が外れ、追随する国が出ないとも限らないのである。トランプ大統領には、被災地の惨状をしっかりと見据え、もう一度温暖化防止チームのリーダーに帰ってきて欲しい。それが本物のMake America great again!!になるはずである。
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