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2007-06-04 11:25
地球温暖化?
大藏雄之助
評論家
地球温暖化の話には眉につばをつけて聞く必要がある。
私が60年前に学校で習った知識では、地球は何度も氷河に見舞われており、最後の氷河期は4千万年前に始まって1万年前に終わったので、現在は「第4間氷期」と呼ばれていて、少しずつ暖かくなっているものの、やがてまた氷河期を迎える、ということだった。そして、今から50年ほど前は、気象関係者のほとんどが地球寒冷化を唱えていた。ところがそれらの学者が1960年代の終わりごろに、なんの説明もなく、突然地球温暖化説に転向し、しかも主たる悪の根源は二酸化炭素等の排気ガスと断定され、ついに1997年に国連主導で京都議定書という形で、国別に温室効果ガスの削減目標が定められた。以来、日本国内でも、日本の主要なメディアでは、これに反対する者は人類の敵のような扱いになった。
アメリカの上院は「途上国が参加しない限り、クリントン大統領が調印しても批准に必要な承認はしない」と決めていたし、オーストラリアも同様の状態にある。そもそも京都議定書で決定した削減率には科学的な根拠も合理的な基準もない。その上に排出権取引という奇妙なものが認められていて、私の知り合いのロシア人はこの権利の売買の仲介で莫大な利益を得ている。
最近になって、石油のように有限ではなく、かつクリーンなエネルギー源としてバイオ燃料が注目され、蔬菜類の用地がサトウキビ・とうもろこし・菜種などの生産に転用されて、野菜の値段が急騰しているばかりか、その過程で電力が多量に消費されるために省エネどころか、エネルギーの浪費になっている。ペットボトルなど石油化学製品のリサイクルも、価格面からも発生熱の点からも、しない方がよいことが明らかになりつつある。窮極の解決策は原子力と太陽光の活用だと言われるが、政府は家庭用発電器への助成を打ち切った。どうも政策に一貫性がないように感じられる。
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