拿捕される直前の本船のAIS(自動船舶識別装置)記録を見ると、本船の実際の航路及び速度とは全く異なるデータを示しているが、これは、本船が搭載するGPS(全地球測位システム)がサイバー攻撃を受けて狂いが生じたためと考えられる、と述べている。この点について、米国政府関係者は、イランが Abu Musa 島に設置してあるGPS Jammer(GPS 撹乱装置)を使ったと断定。その結果、GPSに狂いが生じ、本船が意図に反してイラン領海に侵入して、拿捕または攻撃を受ける危険性が高まったため、船長はAIS のスイッチを切ったと考えられる、とコメントしている。イラン側は拿捕の理由について、本船は漁船と衝突したが、そのことを隠蔽するためAISをスイッチオフにした。この行為が、海洋法違反となったため拿捕したと主張。それに対して、「STENA IMPERO」の船長は、「イランが主張するような事実はない」と完全否定している。