高市首相は安倍晋三元首相が2016年に提唱した「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」構想の推進を掲げた。「安倍氏は良き友人」と繰り返すトランプ氏に向けて「日米同盟の新たな黄金時代を大統領とともに作りあげたい」と明言した。タイとカンボジアの停戦、中東の合意実現を「歴史的偉業」と大統領の平和貢献を持ち上げつつ、「日米は世界で最も偉大な同盟になった」と言い切った。首相は所信表明演説でも「世界の真ん中で咲き誇る日本外交」を外交方針に掲げた。そう言うからには相当な安全保障の貢献が求められる。言葉が上滑りして実態が伴わなければ、それなりの対価を払わされる。両首脳が演説した原子力空母には「力による平和(PEACE THROUGH STRENGTH)」の標語が掲げられていた。日米同盟の抑止力、対処力を高め日米韓、日米比、日米豪印などの多角的な安全保障協議体も推進しなければならない。