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2009-12-12 00:25
日米同盟を破壊してどうするのか
玉木 洋
大学教授
民主党政権は、「民意の反映」を錦の御旗に、つぎつぎと理解できない政策を打ち出している。たしかに、「民意」は主権者の意思であるから、最終的に最も重要なものではあるが、公約(マニフェスト)の中に含まれているからというだけで、それが「民意」だというわけにはゆかない。国民は、そのことについて十分に議論し、理解し、納得したうえで、「この政策でなければだめだ」という投票をしたわけではないからだ。
多数の日本人がどういう考えでいるかということであれば、せいぜいが、日米安保体制による平和が維持されることを前提に、「それと矛盾しない範囲内で、で沖縄の人たちの負担がより少ない方法があるなら、その方が良いかもしれない」という程度のことであろう。であるとすれば、長年掛けて両国が国家として議論し、合意してきたことを、政権が交代したからといって、新政権が簡単に変えられるものではなく、変えるべきものでもない。また、実際に、比較的短期で普天間基地を県外や国外に移設する方法があるわけではない。
日本は、尖閣諸島や海底油田などをめぐって中国と、ミサイルや拉致などをめぐって北朝鮮と、竹島をなどをめぐって韓国と、北方領土などをめぐってロシアと、問題を抱えている。これらの国々に囲まれている中で、かろうじて日本が安全を確保しているのは、日本がアメリカと同盟しているからである。この事実を見ずに、その根底を覆すようなことをするのであれば、民主党政権の外交政策は、日本国民の安全と幸福を損なうものであると言わざるを得ない。にもかかわらず、鳩山総理はそのようなありえない選択に向かおうとしている。
「友愛」ととなえていれば平和が来るものではない。やがて日本のあちこちが北方領土や竹島のようになってしまう話も、冗談ではなく、現実になりつつある。それとも、「日本列島は、日本人だけのものではない」というのが、鳩山総理の考えなのだそうなので、総理はそれで良いと考えているのだろうか。
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「対等な日米関係」の構築に向けて
吉田 康彦 2009-12-10 16:13
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玉木 洋 2009-12-12 00:25
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