５月２４日付けの本欄への杉浦正章氏の投稿「首相だけでなく、人間も失格の鳩山は、即刻退陣せよ」に全く同感である。主観的には善意であっても、そして正直であっても、小学生ではないのだから、いや幼稚園児ではないのだから、国政に責任を持つ首相として、善意や正直だけでその任に留まることはあり得ない。

　首相の地位に就く以上、少なくとも国家安全保障にかかわる最低限の知識は身につけているべきだったし、知らなかったのなら、就任決定から就任までの間によき助言者を選んで、その知恵を学ぶべきであった。その助言者の人選を間違えたのであれば、やはりそもそも鳩山首相は「首相の器ではなかった」ということになる。国民としては、一刻も早い退陣を求めるしかない。

　理想の結果を夢見るだけの夢想家では、首相としての責任を果たすことはできない。理想を夢見て、善意で、正直であっても、その結果を出すための知識も判断能力もないのであれば、責任ある地位からは一刻も早く去らねばならない。

　その判断は、本人自身が一刻も早くすべきである。それが、鳩山首相に求められている人間としての最後の善意、正直の発露ではあるまいか。そして、もし鳩山首相にそれができないなら、国政に責任を持つ国会議員として、民主党の全国会議員はその決断をしなければならない。まもなく出るであろう内閣不信任案に反対する国会議員がいるならば、国民は、次の選挙でかれらを必ず落選させるであろう。